その子供は一人で来ているようで周りには誰もいない
ポツンと何だか寂しそうにも見える
こっちに来るようになっておそらく初めて同年代の子を見つけたので、嬉しさと好奇心も相まって、当然その少年の元へ駆け寄る俺たち
その子供は一人で来ているようで周りには誰もいない
ポツンと何だか寂しそうにも見える
こっちに来るようになっておそらく初めて同年代の子を見つけたので、嬉しさと好奇心も相まって、当然その少年の元へ駆け寄る俺たち
ドタバタと駆け寄る途中で、向こうも俺たちに気付いたようで、驚いたような顔をしていた
何を話したかは詳しく覚えてないが、この辺に住んでるの?とかどこから来たの?みたいなことを聞かれた気がする
その子供は男の子で、歳は聞かなかったが、多分俺と同じくらいだろう
話によると、この部落に住んでるらしい
少年の提案で探険ごっこをすることになった
ふきのとうを探しに来たことなどすっかり忘れて、俺たちは少年の後をワクワクしながら着いていく
いかにも地元の人だけが通っているような小さな山道をどんどん進んでいく
少し薄暗く、まだ春先ということもあり肌寒い
ガキの俺にとって、まるで未知の世界へやってきたみたいでドキドキが止まらない
10分くらい歩いただろうか?
生い茂る木の中で、少し開けた場所に出た
少年はここへよく来るらしい
秘密基地のようなものだろうか
そこはただ開けているだけで特に何もなく、どんな場所へ連れて行ってくれるのかずっとワクワクしていた俺は少しガッカリした
そのままそこを後にし、来た道を戻ることに
途中で少年が立ちションをして、俺たちはそれを見ながらゲラゲラ笑っていた