???「君、ちょっと待ちなさい」
ガキ「あ?なんだババァ。口元に鼻くそついてんぞ」
ババァ「鼻くそじゃないわクソガキ!ほくろですほくろ!よく見なさいほらっ!」
ガキ「いや汚い汚い。毛穴の奥に悪魔でも住んでんのかよ。なんか黒いぞ」
ババァ「だからこれほくろ!何度も言わせないでぶっ殺すわよ!」
ガキ「……なんだよ」
ババァ「ポケットの中見せなさい。私はずっとあなたを監視していたの」
ガキ「……」
ババァ「私は万引きGメンの咲子(さきこ)。あなたが店の商品をポケットに入れるところをこの目で確認しました」
ガキ「はぁ……」
咲子「溜め息つきたいのはこっちよ……。とにかく、これからお店の事務所まで来てもらいますからね」
ガキ「けっ……」
咲子「……」
ーーーーーーーーーー
咲子「えーっと……。チロルチョコが3つ……」
咲子「きな粉味と、コーヒーゼリー味と……なんだっけこれ。ニ、ニガー?」
ガキ「ヌガーな。それ黒人の前で言ってみ?俺よりタチの悪い黒いガキ産まれると思うぞ。鼻くそつけてな」
咲子「……」
店員「お前自分がしたことわかってるのか?なんだその態度」
ガキ「別に……」
咲子「はぁ……いいです。これ以上そんな態度とるようなら警察呼びますから」
ガキ「……」
咲子「この場はガキと二人きりにしてください。店員さんは仕事に戻って大丈夫です」
店員「でも……」
咲子「……いいから戻れや犯されてーか?」ボソッ
店員「ひっひいぃいいぃいッ!」
ドアバタン
ガキ「……?」
咲子「さて、ゴホン。私としてもあまり拘束する気はありません。素直に自分の罰を認めて、お店の人に謝罪をすれば許してくれると思います」
ガキ「けっ……」
咲子「あのねぇ……君のために言ってるのよ。ご両親をあまり悲しませないであげて」
ガキ「……親なんていねーよ」
咲子「……はぁ」
咲子(これは骨を折りそうね……。ククク、楽しみぃ)
咲子「わかりました。まぁ、ジュースでも飲んで。一旦心を落ち着かせてから話し合いましょう」
ガキ「……」
咲子「私は少し出てくるわ。その間に少しでも頭冷やしてちょうだいね」
ドアバタン
ガキ「あーあ……」
ガキ「チロルチョコぐらい買えば良かった……」
ガキ「なつみちゃん、心配してんだろうなぁ……」
ガキ「……」
ゴクゴク
ガキ「甘っ。オレンジジュースとか、子供扱いしてんじゃねーよあのババァ……」