「おまいらを失った俺はもう文無しになるしかないのだから、
こんな祈りはみじめで、これらは決して期待できない。
なぜなら俺がフォルトゥーナの名を呼んでも、
あの女は船から持ってきた蝋で耳穴をふさいでいる――
漕ぎ手の耳をふさいでシキリアの歌声を逃れたときの蝋を。
(おわり)
「おまいらを失った俺はもう文無しになるしかないのだから、
こんな祈りはみじめで、これらは決して期待できない。
なぜなら俺がフォルトゥーナの名を呼んでも、
あの女は船から持ってきた蝋で耳穴をふさいでいる――
漕ぎ手の耳をふさいでシキリアの歌声を逃れたときの蝋を。
(おわり)