喪男嘆きの長文ポエム #20

20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2022/04/27(水) 23:25:20.17 ID:2vKLhLBk

だがそれより昔、人々のうち神を軽蔑していたものがいたろうか。
もしくはヌマの供物ワイン壺や黒光りする鍋を、
またヴァーティーカーヌス山の土でできた割れやすい皿を、
笑う勇気のあるものがいたろうか?
しかし今、クローディウスが笑わない祭壇があるだろうか?
お前たち年老いた友達がそのとき何と助言するのか、俺は聞いている。

「かんぬきを掛けて、閉じこめろ」
しかし誰がその監視者たちを監視することになるのか?

妻は慎重に、その監視者たちから誘惑し始める。

そして今や性欲は最上層民たちにも最下層民たちにも等しく同じであって、
黒ずんだ石を素足ですり減らしている女も、
背の高いシリア人奴隷たちの駕籠に乗っている女と変わらない。

祭りを観るためにオグルニアは、
見栄を張るための外套と、お付きの者たちと駕籠と座布団と女友達と、
息子の乳母と、命令を与えるところの金髪の女の子を雇う。
しかしまたこの女は父から受け継がれて残っている前銀貨と、
最後に残った鍋までをも、ひげが生える前のレスラーたちに贈る。

多くの人々の家計は貧しいが、貧乏のつつしみを有する女、
貧乏が課して定めた限度に合わせて身の丈を測る女はいない。
一方何がふさわしいかを予測できる男は時々いる。
ある男たちは蟻を教師にして、とうとう冬と飢えとを恐れるようになった。
女は無駄遣いをして、富が消えていくのを意識しない。
そしてまるで硬貨が空っぽの箱から再生して生えてくるかのように、
常にいっぱいの山から硬貨をつまみ上げるかのように、
自分の快楽がどれだけの値段なのか決して考えない。

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