【紀州のドン・ファンの25歳元妻を逮捕】 親族が激白 「おむつで垂れ流しの果てに殺された」
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん=当時(77)=が2018年5月、 急性覚醒剤中毒で死亡した怪死事件が大きく動いた。
和歌山県警は4月28日朝、殺人と覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕した野崎さんの元妻、須藤早貴(さき)容疑者(25)の身柄を 飛行機で東京から同県へ移送。これから本格的な取り調べが始まる。
南紀白浜空港には朝から報道陣が集まった。到着後、須藤容疑者は捜査員とともに捜査車両に乗り替え、捜査本部の置かれる田辺署へ入った。
資産総額、50億円のうち30億円を費やし、4000人の美女を抱いたと豪語した野崎さん。親族がこう語る。
「やっぱりあの女やった。幸助が亡くなったときもツンとして、まともにわしらに顔を合わせようともせず、横を向いていた。後ろめたいからそうするしかなかったんよ。 幸助は確かに年だったが、オムツしたり、小便など垂れ流しになったのは、あの女と一緒に暮らすようになってからや。急におかしくなったように聞いている。 財産目当てで少しづつ覚せい剤を盛っていたのか?幸助は放蕩もんでひどい男や。けど身内でもある。
覚せい剤を飲まされて殺されるなんてかわいそすぎる。あの女とは財産のことで、争い中や。 殺しておいて、よくもカネくれ、自分のものなんて言うわ。とりあえず逮捕といことでお線香上げに行きたいわ」
最大の謎とされるのは、野崎さんの遺体から検出された覚せい剤がどのような形で体内に入ったのか、という“トリック”だ。 野崎さんの死因は覚せい剤による「急性循環不全」と特定されたが、妻だった早貴容疑者は当時、どのように飲ませたのか。捜査関係者がこう明かす。
「解剖した結果、かなりの分量の覚せい剤を摂取していたことが判明した。通常、覚せい剤の中毒者が注射するのは0.5グラム程度。 だが、解剖所見からおそらく数グラムを摂取していたようだ。早貴容疑者は携帯で売人らしき人物と接触したり、 何度も覚せい剤と検索していた履歴が残されていた」(和歌山県警関係者)
だが、野崎さんの解剖結果から、注射痕、吸引した痕跡のようなものは見つからなかった。 数グラムというかなりの分量の覚せい剤を摂取するには、口から体内に取り込むしかないという。
「胃など内臓からも覚せい剤の反応がありました。数グラムだから、鼻から取り込むのは無理。口から飲まされたのだろう。 遺体の解剖から、一気に数グラムの覚せい剤を、飲んで急性的に症状がおかしくなり、死に至ったとみられる。
もし少しずつ覚せい剤を飲んでいたら、肝臓などで分解され、死に至るほどの中毒症状はなかったはずだ。 覚せい剤は非常に苦く、とてもそのまま口にできるものではない。野崎さんの好きなビールに入れて飲ませるようなことも無理だ」(前出の捜査関係者)
取材班が周辺を取材したところ、和歌山県警は野崎さんの親族や家政婦、従業員らに、 「幸助さんがどんな食べ物が好きか、嫌いかとか、醤油をよくかけるか」など、細かく嗜好を聞いていたことがわかった。
その中で注目されるのが、野崎さんが日頃、健康のために愛飲していた栄養ドリンクの存在だ。 50歳代で脳梗塞を発症して以降、定期的に東京の有名病院で検査を受けていた野崎さんは健康のためと毎日、栄養ドリンクを飲んでいたという。
「野崎さんは高齢ですから、一気に食べたり、飲んだりしない。唯一、一気に飲む