だよね
だよね
あたりまえやん
三人姉妹のお姫様たちのうちの末っ子、サイケちゃんは100年に1人の美少女でした。
美人過ぎて女神のように崇められて行き遅れてメンヘラ気味です。
ビーナスが私が本物の女神じゃいと嫉妬して、
ヤリチン放蕩息子キューピッドを人間界に送り出しました。
しかしキューピッドはサイケちゃんをレイプするどころか谷底の豪邸に匿って、
夜な夜な真っ暗になってからベッドに行って恋人エッチするものですから、
最初は痛いだけだったサイケちゃんもすっかり気に入ってしまいました。
あるときお姉さんたちが山に入ってきてサイケちゃんを探しているようでした。
「はあ、懐かしいなー。お姉さんたちに会いたいなー」
「じゃあ会ってきてもいいけど、僕のことは話しちゃだめだよ」
サイケちゃんは豪邸から金銀財宝を手土産に持ち出して、
お姉さんたちに会いに行きました。
キューピッドの忠告なんか聞いていなかったサイケちゃんから、
暗闇で見えないけど優しくてテクニシャンな夫とののろけ話を聞いたお姉さんたちは、
自分たちの粗チン夫とつい比べてしまって嫉妬しました。
「その旦那の顔を見たくないかい? こうすればいいんだよ」
暗闇の男は果てたあと寝てしまいました。
いつもは明ける前に起きて出ていってしまうので顔がわからないのですが、
今日は違います。伏せた壺からランプを取り出したサイケちゃんは、
そのランプをそおっと男のほうへ近づけました。
すると果たして、その男は超超イケメンでしかも羽が生えているではないですか。
驚いたサイケちゃんはランプを手から落としました。
落ちたランプは男の上に落ちて、男はびっくりして出ていってしまい、
二度と戻ってくることはありませんでした。
サイケちゃんは夫を探す旅に出ました。
(中略)
ビーナスはキューピッドに会いたいならとサイケちゃんに試練を課しました。
しかし美人のサイケちゃんをみんなが応援してヒントとアドバイスをくれるので、
楽々クリアできる、はずでした。
「こんなの無理っしょ」
サイケちゃんはアドバイスを聞く気もなくふて寝しました。
しかしサイケちゃんは寝顔も可愛いのです。
惚れたアリたちが代わりに、寝ている間に試練をクリアしておいてくれました。
こうしてサイケちゃんはキューピッドと再会を果たし、
神と盃を交わして神になり、正式にキューピッドと結婚して幸せにくらしました。
めでたしめでたし
あ、メンヘルだと思ったらメルヘンだった
すまん
ひたすら甘えたい
赤子を通り越して胎児になりたい
くるりんぱ~
物述有栖