言っとくけど豚ってのは体型じゃなくて心のことな体型は普通くらいだった
なんの個性もない30代雌豚って感じ
なんで心が豚だなって思ったかと言うと話し方がおっとりしてるというかほわほわしてたから
一言目を聞いたときの印象が「ずいぶんのんきな雌豚だな」だったってだけ
ほんとほわほわしてて、その雌豚の話し方を聞いてるとそいつの世界に吸い込まれるような感覚になるんだ
「ご印鑑お持ちですか?」って聞かれて「ご印鑑お持ちです」って答えてしまったくらいにはそいつの世界に浸ってた
いろいろ教えてもらいながら口座の手続きしてたんだけど、あるとき書類の確認をしてた雌豚が小さく「あれ?」って鳴いてどっか行ったんだよ
トリュフでも見つけたかそれとも俺が書類の書き方間違えたのかなって思ってたら雌豚が帰って来て「私が印字間違えてしまったのでもう一度書いていただけますか?」って新しい紙差し出しながら奇妙な鳴き方するんだよ
一瞬「えっ?」って思ったけど雌豚が申し訳なさそうにほわほわしてるから「早く書いてあげなきゃ」って思って書いた
あと朱肉を貸してくれたんだけど、俺がはんこ押すとなぜか雌豚が自分の方に朱肉引き寄せるから手を出しづらくなった
俺の朱肉使おうとしたらまた「こちらどうぞ」って貸してくれたけど
悪い雌豚ではないんだけどめっちゃほわほわしてた