今回はせっくすなし
今回はせっくすなし
八月二十六日
朝、異様な倦怠感。
身体がずっしりと重く、しかも寒気までする。
明らかに高熱を発した。どうやら今頃慣れない旅の疲れというものが出たようだ。
妹がやってきた。
「どうしたんだ? 何いつまでも寝てんだよ」
発熱してることを告げると、「ふーん、そっか」と言って出て行った。
ここで漫画アニメならお粥でも作ってくるところだろうが
我が家の現実はそんな甘さは微塵も無い。
熱に頭をやられていると色々なことを考えてしまう。
…そういえばオナニーしてないな。
まあ、あれだけ連日兄妹猿の交尾ショーを繰り広げていれば
そんな必要など生じないのは仕方がないが。
うつらうつらしているところへ携帯が鳴る。
「やっほー! ヒトミねえちゃんやでえ!
タッくんおひさやねえ 元気しとるう?」
僕は現状を報告する。
「あっちゃー そら難儀やねえ」
「熱冷ましにおもろすごいこと教えたるわあ
今、爺ちゃんが入院してるやん
そんで、うちが見舞いに行ったらな
うちのオカンと爺ちゃんの態度がおかしいんや
なんやくっつきようやら、しゃべりようやら、雰囲気が妙にキモいねん
うちらと通ずる空気を感じるちゅうか、ただの親子やない感じや」
「聞き出したら案の定や
うちのオカンと爺ちゃん父娘相姦な間柄やった
そないな関係になったんは結婚して、
うちやタックンが生まれた後からやて」
「夫婦関係は円満やといえず
最愛の兄とは離ればなれで盆と正月しか
会われへんようになって寂しかったんやね
タッくんを産んでからすぐにとうとう爆発して
自分の父親を誘惑したそうや」
「それ以来、うちの母とじいちゃんはそういう関係になった
今ではお母んの人生セックス回数トータル
兄妹体験より父娘体験のほうが断然上やて
じいちゃん相手に発散するようになって
五年後にサトミちゃんが生まれたんや」
は? 何だその言い方
まるでサトミがじいちゃんと叔母さんの間に出来た子みたいな
言い草じゃないか。
「だって、その通りやもん
さすがにこの事実にはうちも衝撃受けたけどな」
バカな!信じられない!
父や母は知ってるんだろうか?
「タックンのお母さんは周知やて
おじさんには言うて無いそうやけど気づいてるかもしれんて
けど、うちではどうなん?
サトミちゃんに対するおじさんの態度が余所余所しいところあったりせえへん?」
特に思い当たることは無い。
サトミに対しても普通に僕と同じように父親らしく接してくれてる。
おかしな点は見当たらない。
「もしおじさんが気づいてるとしたら、
それが案外うちに手を出し始めた理由かもしれへんね」
僕も同じ考えに至っていた。
うちの父は優柔不断かもしれないが馬鹿ではない。
気づいてないほうがおかしい。
「おじさんのやつ、父と妹が関係してるん知って、
自分も父娘相姦を経験してみたくなったんやな
つくづくしょうもない生物学上お父んや とことんケダモノやで」
いや、ねえちゃん さすがに、そんな理由では…
いや、そんな理由かも…
年齢を逆算すると叔母…生物学上の母が
ヒトミねえちゃんを産んだのが結婚前の20歳。
うちの父との間に僕を産んだのが22歳。
その直後から祖父との関係が開始された。
二十代の娘と五十代の父親が禁断の肉体関係を結んで妊娠までして
その子を27歳で出産した。
それがサトミ、僕の妹 つまり血筋ではオバでもあるんか。
我が家の家系図を作ったら線ががんじ搦めのあみだくじみたいになるな。
なんだか婆ちゃんが気の毒すぎるな。
「それな うちもそれ言うたんや そしたらお母んが
婆ちゃんの心情なんて気にせんでええ、あの人にはそんな資格は無い
なんて言いよるんや これは何かあるわ」
祖母にまで隠された事実があるのか 我が家の闇はどこまでも深い。
「もう一つおもろい話したろ 実はね、うち妊娠してんねん」
衝撃に次ぐ衝撃の事実。
「この話はやね 実に人に話すんはこれが初めて
親にも彼氏にも友達にも誰にも話してない、この世で唯一
タッくんだけが聞かされてる超特ダネやで
まあ、明日頃には彼氏には言うてるやろうけど」
「この夏な いっぺんだけアフターピル飲まんかったことがあるねん
それが見事大当たりしよってん」
もしかして産むつもりなの?
「産むで 隠しきれんほどお腹が目立ち始める頃には高校卒業やしね
来年の六月頃にはうちも奥さん兼お母んになってるちゅう寸法や」
ヒトミねえちゃんの彼氏ってどんな人なの?
「うちが小学五、六年生の時の担任の先生
うちより14歳も年上のおっちゃんやさかい
うちのこと子供扱いしまくりやねんけど、やさしうて頼もしい
生みの父親とのことだけ話したんやけど軽蔑されんかった」
ヒトミねえちゃんとの電話を終えた僕の脳裏に様々なことが思い浮かぶ。
僕は寝床から這い出し、居間へ行き冷蔵庫の中の物を食い漁りながら
アルバムの収納されてる棚から年代の古いやつを取り出す。
十五年以上前の家族の写真。
その中の父の郷里で写した物を特にピックアップ。
さすがに父母が結婚前の写真はほとんど無い。
わざと避けてるようにさえ思えるほど少ない。
学生の父や母がそれぞれ一人、
あるいは学友といっしょに写ってる物ばかり。
あった
一枚だけ中学生くらいの叔母が若い父といっしょに写ってる。
結婚式の写真にも新郎新婦の兄弟として妹である叔母が写ってる。
この時、父と叔母兄妹は既に何年も相姦関係にあり、
結婚式の写真の中の叔母は心なしか寂しそうに見えた。
アルバムをぱらぱらめくるうちに、僕が写真の中に登場する。
そして一枚の写真に目が釘付けになった。
母と叔母がいっしょに写り、そして産まれたばかりの僕を抱いてるのが
叔母の方という一枚。
しかも母と叔母の間に割り込んで赤ん坊の僕を覗き込んでる幼女は
ヒトミねえちゃんだ。
うちの家族の相関を知らない人が見れば
親戚の女性が一時的に親戚の赤ん坊を
抱いてると解釈するだろう
しかし実態は実の母が息子を抱いてる図だという。
さらにさらに、まったく同じ構図のサトミ版写真まであった。
産まれたばかりのサトミを抱く叔母とそれを見守るように佇む母。
間に割り込んでる、悪戯っぽい笑顔のヒトミねえちゃん7才と
まとわり付かれて面倒くさそうな顔した僕5才。
これらの写真が撮られた陰で繰り広げられる爛れた関係。
写真の中の叔母は若く、そしてヒトミの母らしくものすごいナイスバディだ。
父も若く…今の僕になんか似てる。 祖父の若い写真もある。
帰省初日に覗き見た光景と写真の中の人物が頭の中で重なる。
まだ白髪の少ない祖父と二十代の叔母が頭の中で重なる。
自分の妹を… 娘を… 構わず避妊もしないで種付けする父や祖父の鬼畜っぷり。
叔母は兄の子を、父の子まで身籠もったと知ったときどんな思いを抱いただろう。
そしてヒトミねえちゃんのことも。
無邪気な笑顔を浮かべる写真の中のヒトミねえちゃん。
僕が小学三年生の頃の夏休みの写真、今とあまり変わらない父の郷里。
よく見たらねえちゃんと父がセックスしてた神社が写ってる写真もある。
もちろん僕とヒトミねえちゃんが一晩中愛し合った公園もいっぱい写ってる。
例のベンチで二人並んでアイスクリーム食べてる一枚も。
ねえちゃんが避妊しなかった日とはいつだろう。
まさか、あの日… いや、まさかね。
でもそうあったらと思う願望が止まらない。
さすがにヒトミの小学校高学年時代の担任教師と写ってる写真なんて無いな。
実際彼氏の男はどんなやつなんだろう。
ヒトミ小学校最後の正月、彼女が処女だった頃の我が家に所蔵される最後の一枚。
そしてヒトミ中学最初の夏休み、ねえちゃんがうちの父に
処女を散らされたのはこの頃だろう。
サトミのアルバムも眺める。
妹の小学校三年生の夏休み、ジジイに幼い処女を奪われたのがこの頃だなんて
写真で改めて眺めてもそこに写ってるのはごく普通の元気そうな女児にすぎない。
頭の中で渦巻く近親淫行絵巻。
もやもやが止まらない。
僕は自然と自ら握り締め、家族のアルバムを前に激しく摩擦した。
十代の頃の叔母と妹が重なる。
これから先、父達みたいに僕はサトミと何年も…
堪え切れない想いが爆発していた。
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