部屋に戻った俺は、前日の疲れもあったからその日もさっさと寝た。
次の日の朝も体がだるかった。疲れは全然抜けてなくて、やはり激しい運動をしたあとのような疲労感が残っていた。
俺は重い体をひきずって仕事へ行った。
ほどよくサボりながら仕事をしてるうちに昼休みになった。うちの職場にはテレビがあって昼休みにニュースを流すことになってるんだけど、ローカルニュースを見てるときに俺はまた通り魔事件が起きたことを知った。
今度の被害者は女性だった。時刻は深夜1時30分。現場は俺が住んでるアパートの近くだった。
そのニュースを見たとき、俺は無性に不安になった。前の晩にあのスーツの男が言ったことを思い出した。深夜に何かが起きることを知っているような口調。あの男はこの通り魔事件について何か知っているのかもしれないと思った。