躍りの後もおまえらたちのおもてなしは続きました。変に裏返った声で歌を歌う者、得意気な顔で手品を披露する者、ちょっと下品な一発ギャグをする者。それらすべての出し物をおれ太郎は大いに楽しみました。
楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。おれ太郎はふと今何時だろうと思いました。広間を見渡しても時計はありません。
時間はわかりませんが、もう長い時間竜宮城にいたことは確かです。おれ太郎はそろそろ帰らなくてはならないと思い、乙おまえら様に言いました。
「今日は招いていただいてありがとうございました。とても楽しく過ごすことができました」
乙おまえら様はにこりと笑って
「それはなによりでございます」
と言いました。