NEP昔話『浦島おれ太郎』 #2

2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2017/02/04(土) 14:41:45.76 ID:GXphpL9N

 屈強な男たちはおまえらになにやら罵声を浴びせています。どうにも険悪な雰囲気です。危険を感じ取ったおれ太郎は、距離を置いて彼らを観察することにしました。無敵の無職も、身に危険が及びそうな場面では空気を読むことができるのです。

 かと言って、彼は早々にこの場を立ち去ろうとはしません。おれ太郎は安全な場所から事件を見るのが好きでした。端的に言えば、彼は強烈な野次馬根性の持ち主だったのです。

 よくよく見ると、向こうにいる彼らは服を脱いでいました。男たちは下半身が裸で、おまえらは全裸です。すぐ脇には彼らのものと思われる服が散らかっています。

 男たちはおまえらに向かって体を小刻みに動かしていますが、何をしているのかよくわかりません。時折おまえらのぷくぷくとした顔も見えます。頬は紅潮し、表情は歪み、なんだか恥ずかしそうです。おれ太郎は

(なんだあのおっさん気持ち悪いな)

 と思いながらも目が離せないでいました。

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