ついに竜宮城に到着しました。竜宮城はおれ太郎が聞いていた以上に素晴らしい建物でした。
その華麗さに心を奪われていたおれ太郎の隣では、おまえらがぜーぜーと苦しそうに肩で息をしながら、竜宮城の門を開けるよう中にいる別のおまえらに頼んでいました。
「あ、あの……はあはあ……お客さんを……はあはあ……連れて参りました……はあはあ……開けて……ください」
おまえらはかろうじでそう言うと、気を失って倒れてしまいました。必死に泳いだので体力を使い果たしてしまったのです。
それでもおれ太郎は竜宮城に心を奪われていたので、おまえらが倒れたことに気づきませんでした。