深夜
男「グガーグガー」ムニャムニャ
男「ウーン……フライパンは食べられないよ……」ムニャムニャ
その日の夜も静かだった。半年この家に住んでいるとはいえ、やはり夜は寂しいものだった。しかし今日は、昼にやって来たあの親子を思い出すことで、その寂しさを和らげることができた。そのため、いつもより安らかな気持ちで眠りに就いたのだった。
男「いや……だってパンじゃないでしょ……」ムニャムニャ
男「……」スピースピー
キャハハ キャハハハハ
男(ん……?)
キャハハ キャハハハハ
男(子どもの声……?なんで……。あれ?)
男(目が開けられない。体も動かないぞ)
男の耳には確かに子どもの笑い声が聞こえていた。体を動かすこともできず、眠気で頭がぼんやりしていたが、周りの音だけはよく聞こえていた。
タッタッタッ
キャハハ キャハハハハ
男(この部屋に近付いてくる?)