休日
その日は曇りだった。天気予報によると、夜中には雨が降るらしい。
男は平日に終わらせることのできなかった仕事を片付けていた。
男(ああめんどくさい)
男(ちょっとコーヒーでも淹れるかな)
男がコーヒーを飲みつつ仕事をしていると、幼女がやって来た。
幼女「おじちゃーん」
男(お、この声は幼女ちゃんだな)
男が庭に出ると、幼女がいた。この頃、幼女はひとりで男の家に来るようになっていた。初めは男も心配していたが、幼女は迷うことなく家にたどり着いた。母親は幼女が帰る夕方頃に迎えに来た。
幼女「おじちゃん遊ぼう」
男「ああいいよ。今日はなにしよっか」
幼女「かくれんぼ!」
男「よしじゃあオニを決めよう。じゃーんけーん……」
幼女「オニはおじちゃん!」タタタ
男「行っちゃったよ……」
男「ふふっ。やれやれ」
幼女は家の中に入っていった。男は適当に10秒数えた後、幼女を追って家に入った。
男「幼女ちゃんはどこかな~」
男「ここかな~」ガラッ
男「こっちかな~」バサッ
男が家の中を歩き回っていると、仕事部屋の前に着いた。さっき閉めたはずのドアがわずかに開いている。幼女はこの部屋に隠れているようだ。