【台風一家】Cardwirth(カードワース)【ビホ一家】 ID:tZE9jP1P

足掛け三年半、58回に渡った彼らの冒険も、ついに一区切りという事になりました

前回のリプレイ（未亡人と首飾り）のログはこちら
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/55867/1478690139/

冒険するのは、いつものこいつら
http://wikiwiki.jp/vipwirthyado/?%B9%F5%C5%B4%A4%CE%C9%F7%BB%C2%A4%EA%B1%A9%BA%AC


締めのシナリオはこちら、このリプレイの方針から、マイナーシナリオで締めないとね
「魔剣ヴァルブリス」と迷ったけど、先日ニコ生で実況してる人が居たのでこっちを選んでみた
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聖遺物の伝承において、探訪に多くの騎士が旅立ち、最も有名であろう『聖杯伝説』
この著書に語られるのもまた「聖杯」だが、伝承の中身はよく聞くそれとは趣を異にしていた
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なおシナリオの作者氏が、それなりに数を作る予定だったのか、元ネタが別にあったりするのか
シナリオ独自の設定が多かったりするが、あまり関わってこないので気にする必要は無い
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アレクシオス「急ぎの依頼、と言う割には期限が切られていないな。本当に急いでいるのか？」
セレナ「調査は同行する技師が行うので、その進捗次第ということかもしれませんけどね」
ヴィーヴィ「それならそれで、期限が切られていないのは困るわ。2000spは悪い額じゃないんだけど
　　　　　　　一ヶ月も拘束されるようなら、ゴブリン退治を幾つかこなした方が良い、って話になるじゃない」
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ザイウス「はあ、そういう流れですか。いつぞや（『メウレンの花』とか『決戦！木葉通り』）
　　　　　　を思い出しますねぇ……受ける側としては、気が進まない事この上ない理由ですが」
アプリコット「それで、どうするの兄貴？」
アレクシオス「……額としては、同じく何時ぞやの犬探し（by 屍の恋人）と同じくらい
　　　　　　　　美味しく『見える』のは確かだな。裏はありそうだが、見逃すのが惜しくもある」
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かくして一行は依頼の詳細を聞くため、宿の店主に追い立てられるように依頼主の屋敷へ移動

ヴィーヴィ「……そういや、街の有力者って話だったけど、貴族なのかしらね？」
アレクシオス「貴族にしちゃ鷹揚さが足りんな、つまりただの金持ち、大商人ってとこだろ」
ザイウス「当人の前でよく言うものですねぇハッハッハ」
アレクシオス「別に、帰ってゴブリン退治でも構わんからなあ」
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アレクシオス「……」
アプリコット「ちょ、兄貴目ぇ怖っ！」
セレナ「（あ、これは決裂で間違いないですね）」
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セレナ「死後は地獄行き間違い無しのブラック企業ですね、免罪符は悔い改めたとは言いませんよ！」
ザイウス「ここは建前だけでも、人足の生命を尊重しておく場面だと思うんですがねぇ……」
アレクシオス「『地形的に見て、あの屋敷が危険なのか安全なのか、それをハッキリさせること』だな？」
ヴィーヴィ「……はい？」
アレクシオス「言質は確かに取った、帰るぞ」
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アプリコット「ちょっと兄貴、本当にこの仕事受ける気なの？」
アレクシオス「最初に確認しておく、俺たちの仕事は『地形的に見て、あの屋敷が【危険である】事実を
　　　　　　　　ハッキリさせること』だからな。危険自体を解決する依頼は、一言も受けていない」
セレナ「なるほど、そういう心算でしたか（苦笑）」
ザイウス「しかし狙い通りに、地形的な危険を立証できますかねぇ？」
アレクシオス「体裁の整った書面と証言が揃えば、灰色なんて白くも黒くもできる。何しろ事実として人足は
　　　　　　　　自力で帰還できない状況に陥ってるんだ。あとは付けられた技師をどう抱き込むかさ」
ヴィーヴィ「相変わらずゲスいわね、でも今回ばかりは大賛成だわ……あの成金には
　　　　　　　住めない売れない土地と屋敷という、不良債権を背負ってもらうとしましょうか」
セレナ「それと一応、行方不明の人足の救助もですよね？」
アレクシオス「体裁の整った、証言のために……な」
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そんな良からぬことを一行が相談していると、調査に付けられたという技師（？）が登場
ちなみに技師じゃなくて、パートで不動産鑑定員をやっている冒険者という珍妙な経歴らしいが
（それと憶測で物を言ってたけど、本当に成金商家の二代目だった＞依頼人）
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セレナ「絶水絶食の期間や、最悪生き埋めになっている事を考えると、救助が困難もしくは
　　　　既に全滅も覚悟してはいましたが、一部でも帰ってきた方がいるのですか？」
アレクシオス「一部だけでも人足が自力で帰れたなら、冒険者みたいなプロを雇おうと考える前に
　　　　　　　　追加で人足を送り込んで、数の力で何とかしようとか考えそうだけどな、あのボンクラなら」
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すると話の途中で突然、不動産屋が宿の外へ飛び出した。何事かとアレクシオスたちも後を追うと……

アレクシオス「『あの』聖杯と言うか、『どの』聖杯かって話だけどな！」
セレナ「少なくとも我が神の聖杯ではありませんね、最も穢れなき騎士が昇天の際に
　　　　　血を流す槍とともに天へ持ち去ったと伝説には語られていますから！」
ヴィーヴィ「それより先に出たはずの不動産屋が居ないんだけど、あっちはどうすんの！？」
アレクシオス「放っとけ！　腐っても冒険者なら、自分で自分の身くらい守れるはずだ！
　　　　　　　　そうでないなら護衛から離れないことくらい、分からないならどうせすぐ死ぬ！」
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アレクシオス「ゾンビかと思ったら吸血鬼かよ、撫でれば倒れる下の下の雑魚みたいだけどな」
ザイウス「吸血鬼と聖遺物というと、これまた何時ぞや（by 百年は霧の色）のことを思い出しますねぇ」
ヴィーヴィ「首魁はあのときほど上等じゃなさそうね、近づくななんて言いながら
　　　　　　　こんな派手なことやってたら、騎士団が動き出しても文句は言えないわよ」
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アレクシオス「しかし雑魚とは言え、数ばかりはやたらと多いな。一応は予定が入っているのに
　　　　　　　　関係無いことで疲れたくはないぞ、押し付けてバックレる予定の治安隊は何してるんだ」
アプリコット「いっそ予定の方をブッチして、こっちで依頼が出たらそれを受けちゃう？」
アレクシオス「悪くないな、依頼が出る前に解決してしまったら、金が出ないのが少々難点だが」
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ちなみに、こいつらはスキル無しのレベル１です。多少は『攻撃』や『渾身の一撃』に
適性があるようだけど、このシナリオに適正レベルな冒険者にとっては全く敵にならないはず
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アレクシオス「これで何匹くらい斬った？」
セレナ「６匹セットが３回なので、１８匹と言ったところですね」
アレクシオス「『親（感染源）』と『子（被害者）』の割合はどんな感じだと思う？」
セレナ「２０匹近くもの吸血鬼が付近に潜んでいて、今回このリューンに乗り込んできたとは
　　　　　あまり考えたくありませんね……市民にもかなりの被害が出た大事件、で良いと思います」
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ヴィーヴィ「……吸血鬼どもは、これでカンバンみたいね……つ、疲れた……」
アレクシオス「スキルを使えばワンパンKOの雑魚に、疲労困憊とは鈍ったんじゃないか？」
ヴィーヴィ「あんだけ走り回らされたら、疲れるに決まってるでしょ！
　　　　　　　と言うかなんであんたは平然としてるのよ！」
アレクシオス「そりゃ地元だからな、掟破りの地元走りルートくらい知ってるよ（＿都会育ち」
セレナ「彼が素直に呼ばれた方に行くのではなく、ショートカットしているようだったので
　　　　　その後に付いて行かせてもらってました（笑（いつもならヘバってる筆頭」
ヴィーヴィ「ムキー！」
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アレクシオス「どこに行っていたかは知らんが、一応は生きていたか
　　　　　　　　これで死んでたら、似非シスターが指差して笑っただろうが」
ヴィーヴィ「セレナより先に、あたしが笑ってやってたわよ。ひとしきり笑ったあとは
　　　　　　　調査員不在で依頼は失効、ってことで吸血鬼退治の張り紙待ちにシフトね」
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アレクシオス「親玉か……生憎だが、俺は正義の味方じゃない。むしろ居ない方が好都合だね
　　　　　　　　依頼になる前に解決したら銀貨にならない、依頼が来たら真面目に探して始末するよ」
ザイウス「酷い話ですよねぇハッハッハ、とは言えこのリューンは私の領地ではありません
　　　　　　率先した治安維持活動は、その義務のある治安隊や騎士団にお任せしたい所です」
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セレナ「試されるのは、あまり良い気分ではありませんね
　　　　　『主なるあなたの神を試みてはならない』という言葉を知りませんか？」
アレクシオス「お前そこの身長３mくらいある筋骨隆々のミノタウロス見て『うわぁ、こいつは間違いなく
　　　　　　　　強いわ』って分からないようだと、田舎領地の宿酒場の女将（by メウレンの花）より
　　　　　　　　人を見る目が無いという事になるんだが、少々本気で大丈夫か？」
アプリコット「それに強さの話なら、試したいのはこっちの方だよ。本業は冒険者って触れ込みだから
　　　　　　　誰かが付いて守る必要は無い、荷物にはならない、って計算してるんだからね？」
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セレナ「細かい御託を並べてないで『暗器圏改（血よりも濃くあれ）』とか
　　　　　『アッチャラペッサー（アッチャラペッサー再公開版）』を使えという電波が（笑）」
美濃牛「シルヒトゾ　シル　キョウアクナ　モロモロ　ダナ」
アレクシオス「器をぶっ壊せって話なら、デビルくらいなら美濃が壁に埋めてたがな（by 古代王国の遺産）
　　　　　　　　あとは先日鉄の棺桶に変えた移動要塞くらいか、参考になるのは（by さまよえる牢獄）
　　　　　　　　と言うか居合い斬り互換を満載の、剣客集団に何をか言わんやって感じだが」
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ザイウス「（気付いていますか？）」
アレクシオス「（ああ、どうにも雲行きが怪しい……敵の親玉の正体を知っていた事も怪しいが
　　　　　　　　　それ以上に、封印ではなく打倒が先に立つというのが、怪しさ満載だな
　　　　　　　　　こういう『寝た子を起こしてしまった』場合、善意の人間でも『再封印』を先に考えるはず
　　　　　　　　　調査という本来の依頼からは、既に大きくかけ離れてしまっているんだから
　　　　　　　　　真面目に遂行してやる義理も義務も無いのに。何故そこまで、倒すことに拘る？）」
ヴィーヴィ「（依頼遂行に命をかけるプロや、融通の利かない正義の味方、なんてツラには見えないわね
　　　　　　　　副業で不動産屋の真似事をしなければならないほど、生活資金に困窮していて
　　　　　　　　報酬の2000spに目が眩んでるのが、一番有り得そうな話じゃない？）」
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アプリコット「（ねえ、本当に受けるの？）」
ザイウス「（その理由が何であれ、目的が敵首魁の打倒なら、相応の準備を整えていると見ました
　　　　　　　加えて、こちらの実力を試そうとしましたからね……それだけ本気のはずですよ）」
アレクシオス「（あとは不動産屋の執念と、こちらの立ち回り次第ってことか？　オーケー任せておけ）」
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アレクシオス「こちらにもこちらの事情があるんでな、お前の気にすることじゃない」
不動産屋「事情？」
アレクシオス「ああ、ちょっとな（彼女の真似）」
セレナ「それに昨日のような大事になるようであれば、いずれ聖北教会なり騎士団なりが動き出します
　　　　　ならば倒せずとも一時的に弱らせ、封印することができれば……その後は任せられる」
ヴィーヴィ「そのくらいなら、何とかできそうだからね」
美濃牛「チカラワザ　デ　ケリガツク　テイドノ　コトナラ　マカセテ　オケ」
アレクシオス「（むしろそっちの方が、あの土地と屋敷の不良債権化には有効だからな）」
ザイウス「（そういう事ですよねぇハッハッハ）」
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ちなみに不動産屋はレベル10、対象レベルから見ても、何とは言わんが盛ってるなぁと
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ちなみにシナリオ中で技能を購入できたりする、行ける先は「術士協会」と「協会」の二つ
同作者氏の店シナリオ「独立都市リューン」で同じ品揃えを扱っているので無理に買う必要は無い
あと性能の方が古いシナリオらしく結構ハジケてるので、エディタで覗いてから買うことをオススメします
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アレクシオス「世界樹と女神？　聖北の教会じゃないのか、こんな目立つところに珍しい」
セレナ「ヌゥーッ！　おのれ異教徒め、このリューンにまで進出してくるとは！」
アプリコット「聖北と同じ十字架を掲げてるけど、見慣れない聖人を祀ってるね。異教徒というよりは
　　　　　　　聖北の分派っぽい感じ？　こういうのを異端って呼ぶのかな、よく分かんないけど」
ザイウス「聖人による異端分派というやつですかねぇ、いえ異端かどうかは聖北教会の
　　　　　　総本山が決めることですが。しかし宗教といえば『夜の交易都市』も遠くになったものです」
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まあこの剣客集団に買うものは無いので、さっさと仕事場の不良債権（予定）へと移動

アレクシオス「脳ミソ壊れた下っ端吸血鬼とは言え、確かに口にした言葉を妄言と切り捨てるのも
　　　　　　　　それはそれで短絡的だな。この場合は『連中が聖杯と呼ぶ何か』は存在すると見るべきだ
　　　　　　　　それが『俺たちの思い描く聖杯』と同じとは限らないとも、想定するべきだが」
セレナ「先にも言いましたけど、少なくとも『我が神の聖杯』ではありませんね。救いの御子の血を
　　　　　受けたから聖杯なのです。血を注いで命が助かったから、聖杯というわけではない
　　　　　救いの御子の復活は主の御業であり、杯の力ではない。主従が逆なんです」
ザイウス「……そう言えばカラドック某の著書にある、聖杯の力で復活した者の名は『聖徒ヤル』でした
　　　　　　先刻訪れた教会で祀られていた、男の石像に刻まれていたそれと、同じ名前ですねぇ」
セレナ「なるほど異端分派の崇める聖杯でしたか、ならば日本ブレイク工業しても問題ありませんね（笑）」
ザイウス「異端の品なのは確かです。何しろ差し向けられた連中が、吸血鬼でしたからねぇ
　　　　　　まともな不死が得られるとは、とてもとても。まだ死んでいないので、不浄な存在扱いを
　　　　　　されていないのが、この半死人の拠り所ですので、私も遠慮しておきます」
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アレクシオス「松明でカナリア（毒ガス探知機）代わりかよ、松明の火が反応するほど
　　　　　　　　濃いガスに突っ込んだら、その時点で時既に遅しって場合もあると思うんだが」
ヴィーヴィ「だけど、何も対策しないよりは、多少なりともマシでしょ」
アレクシオス「（まあガスの一つも出ていれば、地形的な危険にカウントできるけどな）」
ヴィーヴィ「（それで死にでもしたら元も子も無いんだから、気をつけなさいよ？）」
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注：一切の探索を行わず、一直線に奥まで走れば報酬の2000sp全額を分捕れます
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アレクシオス「スケルトンか……しかし服も肉も完全に風化して、骨もカラカラとなると相当古いぞ」
アプリコット「人足の人たちじゃないってことだね、どうしてこんなところでスケルトンに……」
美濃牛「オクノ　ソイツガ　ムカシ　ソウトウ　アバレテイタ　トイウ　コトダロウナ」
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アレクシオス「結局は攻撃魔法かよ、まあうちの似非シスターも『亡者退散』できないから何も言えんがな」
セレナ「なにを失礼な、この亡者退散（物理）の輝きが目に入らぬか！」
アレクシオス「『残月』で叩き壊すのを、亡者退散（物理）と言いはる根性には、ある意味感服するよ」
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そんな感じで前進していくと、壁面から僅かに明かりが漏れているマップへ。もちろん調査します

アレクシオス「ここで脇道に興味を示さないようなら、冒険者やめて傭兵かリスクブレイカーへの
　　　　　　　　転職をお勧めするよ。お前の場合はそのまま不動産屋か、要するに向いてないってことだ」
アプリコット「昨日から半日以上は経ってるし、人足の人たちが行方不明になって
　　　　　　　それから経過した時間のこととか考えたら、今さらだと思うな～」
セレナ「それに生存者がいる確率もゼロではない以上、見過ごすわけにも行きません」
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アレクシオス「おっと落盤か……男爵どの、どう思う？」
ザイウス「地盤が緩いのは高得点ですねぇ、とは言え単発では少々インパクト不足です
　　　　　　この土地の上の屋敷も、今まで大丈夫だったわけですから。もうひと押し以上欲しい」
不動産屋「何の話？」
アレクシオス「こっちの話、だ（肩を竦めつつ）」
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アレクシオス「今度は有毒ガスか！　一呼吸でお陀仏や、引火性でなかっただけマシだが
　　　　　　　　それはともかく、これならだいぶ高得点だろ。ガスの出る空洞の上には住めんよな」
ザイウス「ガスの種類や発生源に依りますが、住居の立地には不適格でしょうねぇ
　　　　　　もしかしたら、屋敷が空き家になっていたのも、このガスが原因かも知れません」
ヴィーヴィ「……先はもう少し続いてるみたいね。『目的』は果たしたし、ここで引き返しても良いんだけど
　　　　　　　冒険者らしく、行けるのなら行ける所まで行きたいかな。せっかくここまで来たんだから」
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アレクシオス「力技でどうにかするなら先に言え！　と言うか、ちゃんと表まで出したんだろうな！？」
セレナ「彼女も命は惜しいはずです、直ちに健康に害は無い程度には薄まっているかと（笑）」
アレクシオス「俺はそこそこ長生きする予定なんだ、締まらん最後は勘弁してくれ」
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ヴィーヴィ「地下水脈か……ここが終点、みたいね」
アレクシオス「落盤の原因は恐らくこいつだな、水流に削られて地盤が脆くなっているんだ」
セレナ「毒ガスで薄々分かっていましたが、生存者は全滅だったようですね……」
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アレクシオス「水底に何かあるみたいだな、潜って調べてみるか？　松明を持ったままじゃ難だが」
美濃牛「テサキヤ　メハシガ　イラナイ　ヨウナラ　オレガ　イコウ……　ヌオッ！？」
アプリコット「み、美濃牛！？」
ザイウス「水脈を伝って魔物が入り込んで来る、という予想をしないではありませんでしたが
　　　　　　よもやスキュラとは……大物が出てきましたねぇ、存外に酷い立地のようで」
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美濃牛「ドウヤラ　オレガ　イッテ　セイカイ　ダッタ　ヨウダナ（スキュラの首を引きちぎりつつ）」
アレクシオス「首はともかく上半身もダミーかよ、せめて上半身は生身であってほしい
　　　　　　　　リューン数千人の＿男性＿若者な冒険者を舐めやがって、くたばれ化物め」
セレナ「それは完全に、あなたの私情ですよね？（苦笑）」
アプリコット「あぁ～にぃ～きぃ～？（デロデロデロ）」
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まあ対象レベル上限ギリギリの一行ゆえ、この程度の前哨戦ならサクッと勝利

アレクシオス「えー、まずは地下水脈の侵食による地盤の劣化、それによる落盤の危険性を確認
　　　　　　　　次に発生源不明ながら毒ガスの発生を確認。最後に同じく地下水脈を伝い、リューン外部から
　　　　　　　　魔物の侵入を確認。しかもスキュラという大物で、以後も大型の魔物の侵入が予想される」
ヴィーヴィ「以上の理由から、この土地の上に建つ屋敷は、地形的に見て居住に適さない
　　　　　　　……調査および証明完了！　あとはスキュラが出た証拠に、一部を持ち帰りましょ」
不動産屋「牙くらいなら、持ち帰れるよう加工できるけど……まさか、このためだけに、ここまで来たわけ？」
アレクシオス「契約書の仕事内容は、あくまで『空洞の調査』と、技師の護衛だったはずだが？
　　　　　　　　お前が全然調査しないから、代わりにしてやっただけさ。俺たちは『仕事熱心』だから」
ヴィーヴィ「（相変わらず、いけしゃあしゃあと言うもんよねー）」
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ちなみに手に入るアイテムは、『敵味方全体の』技能回数を枯渇させる、という危険物だったり
かくして不良債権の証拠を手にした一行、あとは不動産屋の拘る吸血鬼退治を残すのみ

アプリコット「脇道にそれて、ずいぶん時間をかけちゃったし。走っても良いんじゃない？
　　　　　　　（それに、この人って宿でもそうだったよね？　まだ聞こえる距離じゃない外のことを）」
アレクシオス「（そうだったな……精霊か使い魔か、手段は分からんが……）」
セレナ「（相手も冒険者です。手札を見せいないのも、思惑が異なるのも、当然のこと）」
ザイウス「（ただ目的の達成が難しくなるようなミスリードは、しないと思いますよ）」
アレクシオス「（件の吸血鬼への執念を信じるか）オーケー、マイ・フェア・レディ、その判断を信じよう」
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走るを選択すると、多少のHPと引き換えに、途中のイベントなりエンカウントなりをすっ飛ばせる模様

美濃牛「キュウケツキ　ノ　イキタ　ショクダイ　カ　ナカナカ　ゴウセイナ　コトダナ」
ヴィーヴィ「趣味が悪いどころの話じゃないわよ、どんな顔してこんなもん用意したのかしらね」
アレクシオス「貴族（ノーブル）だか何だか知らんが、化物にしてもあまり質は良くないな
　　　　　　　　何よりセンスが無い、お里が知れるってもんだ」
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アレクシオス「（だったら騎士団にでも駆け込んでおけって話なんだがな、昨日の時点で）
　　　　　　　　しかし本当に微妙に減ってるんだよな、わざわざ回復スキルを消費するのも無駄なほど
　　　　　　　　……そう言えば、佳人からの贈り物（by 戦場の・・・）があったな、使ってみようか」
ザイウス「ほとんど回復していないようなのですが……」
セレナ「適性が悪すぎるようですね（笑）」
アレクシオス「うるせー、たぶん大丈夫だ、行くぞ！」
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まあ対象レベル上限ギリギリだし、このくらいの微ダメージなら大丈夫だろう、ということで突入

アレクシオス「隠れてやり過ごす、いや不意打ち狙いか？　センスも無ければ根性も無いようだな」
アプリコット「あんな趣味の悪いオブジェで迎えたなら、親玉は『我こそ魔王である』って
　　　　　　　　ドクロの玉座にでもふんぞり返って勇者に対さないと、みっともないだけだよ！」
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美濃牛「……　コイツ　セキゾウ　ダ」
アレクシオス「石像？　見覚えがあるのか美濃！」
美濃牛「ココニ　クル　トチュウ　アノ　キョウカイ　ノ　セキゾウ　ダ！」
セレナ「……！　それだけ分かれば十分です。ドーモ、ヤル＝サン。セレナ・クルフィオンです
　　　　　聖徒などと名乗り、随分と調子に乗ってくれたな？　貴様と、貴様の眷属と、貴様の興した邪教は
　　　　　今日をもって、交易都市リューンから駆逐されるのだ。ハイクを詠め、カイシャクしてやる！」
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アレクシオス「（直接の面識は無いようだが、明らかに『彼』とやらを介して繋がってる感じだな）」
ヴィーヴィ「（男の方は、どう見てもとぼけてるものね。だけど不動産屋に腹を割って話す気がないなら
　　　　　　　こっちも親身になってやる必要なんか無いわ、あとは親玉をぶちのめして終わりにするだけよ）」
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かくして会戦、神聖攻撃を用意しろとReadMe.txtで言っておきながら、逆効果ってどういう了見だよ
とりあえず唯一の神聖攻撃『砲雷』持ちのセレナは引いてこなかった、手札の方はそれなり
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親玉ヴァンパイアのレベルは12とわりと高い、二千年前って要するにキ○ストだよなオイ
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恐慌だの麻痺だの吸収だの面倒なスキル構成だが
一番面倒なのが「飛行」互換の付帯能力、本気で当たらん
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ヴィーヴィ「とは言え、双狼牙互換も割と持ってるあたしたちよ、そうそう避け続けられるもんですか！」
美濃牛「ムッ　キョウコウ　サセラレタカ」
ザイウス「任せてください、『外科手術』で上書き……しまった、外科手術は『１ターン恐慌』を利用して
　　　　　　精神異常を上書きするので、恐慌だけは上書きできないんですね。自然治癒を待っててください」
アレクシオス「くそっ、こっちには麻痺が……」
ザイウス「麻痺とは小癪な真似を、ならばこちらも『活人剣』でグワーッ！？」
セレナ「うわっ、自分は麻痺攻撃使うくせに、こっちの麻痺に対してはカウンター即死ギミックですか？
　　　　　もし神聖攻撃を使っていたら、恐らくそれに対してもこれですね。いやはや時代を感じます（苦笑）」
ヴィーヴィ「麻痺を嫌うなら、肉体も精神も持たせなきゃ良いのに！　あとカウンターするなら
　　　　　　　神聖攻撃のほうと同様に、警告の一つくらい入れておいて欲しいものね！」
アプリコット「大丈夫だよ、ザイウスのおじさんは手札にキープしておいた『生命の灯火』で起こすから
　　　　　　　　えーと……７ターン経過して相手は残り半分、もう７ターンあれば削りきれるかな」
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アプリコット「……と思ったら時間切れかぁ、回復が間に合わなかったなー」
ヴィーヴィ「何人か動けないと、セリフ配分が偏るのよね」
セレナ「まあムービータイムということで、お菓子でも食べながら観戦するとしましょう（笑）」
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セレナ「えー、いつもの説明係こと、インテリ二人（悪党と男爵）がどちらも動けないので
　　　　　私が説明しますが、ミョルニルと言うのは雷神の使うハンマーのことで、投げれば必ず当たり
　　　　　かつ勝手に手元に戻ってくるチート武器なんですね。つまりブーメランの『戻り』に……」
アプリコット「（ねえちょっと、術の説明はいいからこの状況を説明してよ！）」
セレナ「（あーはいはい、要するにこの二人、どっちも『邪神の徒』という事なんですよ
　　　　　あの吸血鬼に力を与え、不死にした邪神に交渉し、片方を選ばせようとしていますからね
　　　　　神格は恐らくあの男の像があった教会の祀る、『世界樹と女神教』の邪神ではないかと思います）」
ヴィーヴィ「（それっぽい回復術とか扱ってた気がするけど、邪神って断言して良いわけ？）」
セレナ「（まともな神なら、その後の布教のためでも、自身の奇跡を示すためでも、信徒を救うためでも
　　　　　『吸血鬼に変える』なんて、歪んだ手段は取りませんよ。間違いなく邪神ですね（苦笑））」
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セレナ「『王』ですか……便宜的に邪神と言いましたが、正確には悪魔の王か何かかも知れませんね」
ヴィーヴィ「ちょっと、ノンビリしてて良いの？　連戦する羽目になりそうな空気なんだけど！」
アプリコット「回復が中断されて、ザイウスのおじさんも起こせてないのに！」
美濃牛「オレノ　キョウコウ　ハ　シゼンチユ　シタ　ヨウダガ……」
セレナ「美濃牛の恐慌が自然治癒したなら、そろそろ悪党も起きるはず……まあ行けますよ」
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アレクシオス「（復帰）この野郎よくもやってくれたな！　ユークレース（鉱精石）、男爵どのを起こしてくれ！」
ザイウス「ぶはーっ！　いやはや、割と古い方のシナリオをリプレイ化してきた私達ですが
　　　　　　特定キーコードの攻撃にカウンター即死は初ですね。暗殺にも反応しそうで恐ろしい限りです
　　　　　　大批評時代を乗り越えて、こういうシナリオが今も生き残ってたんですねぇ（しみじみ）」
美濃牛「グオッ　コンドハ　オレノ　ホウニ　マヒガ……」
アレクシオス「ユークレース！（麻痺解除）」
ヴィーヴィ「こないだの移動要塞（by さまよえる牢獄）の時も思ったんだけど、あんた最近ポジションが
　　　　　　　盗賊から僧侶臭くなってきてない？　活躍の大半が的確な回復行動なんだけど！」
アレクシオス「盗賊でも僧侶でもない、ラストサムライだ！　あとユークレースは精霊だが
　　　　　　　　精霊使いでもないからな！　それはともかく杖でスキル呼んで戦えよへっぽこ盗賊！」
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実際の話、スキルに『回避しつつ攻撃』が多く、素の回避力＝生存率も高いからか
ひたすら逃げ回りながら鉱精石による回復を撒き続ける、というポジションが定まりつつある
その成果と言うべきか、終わってみれば割と余裕ある状態まで綺麗に立て直しての勝利となった
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アレクシオス「外に吸血鬼の群れが漏れ出てくるくらいの、大事件のはずだからな……
　　　　　　　　これが議会か聖北教会から討伐依頼が出た後だったら、一山当てられたんだが」
ヴィーヴィ「どうせならこの碌でもない仕事は放棄して、そっちの依頼が出るまで待っても良かったかもね
　　　　　　　……だからと言って、急に出るものを出されたりすると、怪しいにも程があるんだけど？」
アレクシオス「全くだ。腹を割って事情を話し、二重契約でも依頼として受けたのなら良いが
　　　　　　　　理由も分からずカネを渡されるだけだと、何の口止め料かと邪推してしまうんだが」
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セレナ「受け取っても大丈夫だと思いますよ？　恐らくですけど、これは邪教内の内ゲバですから
　　　　　聖徒と崇めていた教祖が、実は邪神か魔王と契約した吸血鬼で、復活の奇跡も神の御業ではなく
　　　　　単に化物だから死ななかっただけ。と世間に知られれば、表通りに教会を構える宗教としては
　　　　　致命的どころの騒ぎではありませんからね。教義のために、教主だろうと殺してもらいたい所でしょう」
ザイウス「なるほど、たしか『世界樹と女神教』でしたか。あの教会からも裏で依頼が来ていた
　　　　　　ということですかねぇ、となるとこの銀貨は口止め料も込みというやつで……」
セレナ「無論、聖北の徒が口止め料ごときで邪教を見逃すことなどあり得ませんよ？
　　　　　これは吸血鬼退治に対する報酬および、聖戦のための積極的ドネートとして受け取りますが
　　　　　宣言通り『世界樹と女神教』は今日をもって、交易都市リューンから駆逐されるのです」
アレクシオス「……そう言うと思ったよ。まあ俺は＿不心得者だしな、勝手にしてくれ」
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アレクシオス「……いや、そっちが腹を割る気が無いなら、ここまでだ。祝宴は中止だ
　　　　　　　　こちらも最後の一仕事を終えたら、しばらくこのリューンから離れることにする」
アプリコット「ねえ兄貴、放っといちゃって良いの？」
ヴィーヴィ「腐っても冒険者でしょ、なら自身の力量と引き際くらい弁えてるはずよ
　　　　　　　それが無くてくたばるようなら別の冒険者、別の冒険者の手に負えないようなら
　　　　　　　何れあたしたちにお鉢が回ってくる、それだけの話……じゃあね不動産屋」
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かくして彼らは出会ったものの、運命は交わることなく別れていったのであった

空洞を出た後で一行が真っ先にやったこと、それは伝手の取れる限りの建築・不動産業者に
この空洞の上に建つ屋敷が、全く居住に適さない事実をチクることだった。発生源は不明だが有毒ガスに
地下水脈による地盤の侵食および水脈を通じた魔物の侵入。これだけの根拠があれば十分だった
（なお証拠として持ち帰ったスキュラの牙は、その臭さで関係者から多くの顰蹙と僅かの興味をかっていた）

それらに時間を費やしたため、調査に時間がかかったとして報酬は減額されたものの
住めない売れない、魔物も侵入してくる土地と屋敷という、比較にならない巨額の不良債権を
ムカつく依頼人に押し付けることに成功したのだった。（ちなみにセレナは『世界樹と女神教』の教祖
『聖徒ヤル』が今回の事件の原因となった吸血鬼であることを、例の教会のど真ん前で吹聴しまくっていた）
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そして報酬は減額されたものの、それを理由にアレクシオスは宿のツケを踏み倒し
また不動産屋から受け取った報酬を店主に伝えず、全額パーティの財布に放り込んだのだった
即ちこれ丸儲け……加えて四人がついにレベル９に到達した、となればいざ技能購入の旅へ出発だ！
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アレクシオス「俺たちもついにレベル９、英雄の端くれか……随分と遠くまで来たもんだな
　　　　　　　　でもって最後の一枚は当然奥義、桜の必殺剣『散華』だ。敵全体に攻撃しつつ撹乱
　　　　　　　　まあ要するに、『山嵐』の上位版ってことだな」
セレナ「薔薇より桜が好きという設定ながら、これが初の桜なスキルなんですね（笑）」
アレクシオス「やかましいわ、このリプレイ始まったの三年半前だぞ（烏間鈴女氏の店シナはごく最近）」
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ヴィーヴィ「あたしはこれ、『夜霧』ね。解説によると、暗殺剣らしいわ……『朝霧』が勇猛適性だから
　　　　　　　適性が悪いせいで、こっちを選ばざるを得なかった、って後ろ向きな理由だけど」
アレクシオス「臆病が高かったおかげで、割とスキル選びも迷ったりしたよなぁ」
ヴィーヴィ「それでも完成したんだから問題ないでしょ！　多種多様な適性を揃えててくれたことに感謝！」
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セレナ「では私はこれ、オススメ技能でもある『落雷斬り』ですね。雷鳴剣の上位版で
　　　　　幽霊こそ斬れないものの、対人なら無類の威力と。対幽霊は割と持ってるので大丈夫」
アレクシオス「何時ぞやの死霊術師（by ネクロマンサーの穴）に雷鳴剣を決めたのに味をしめてたなお前」
セレナ「あれ以降は敵も強くなり、なかなか爽快に決まらないのが困りものでした（苦笑）」
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アプリコット「あたしはこれ、『弧月』！　傭兵都市ゲルミナが配布停止になった時は
　　　　　　　　どうしようかと思ったけど、何とかスキルも全部揃えられたよ！」
アレクシオス「必中かつ、一定のダメージを約束してくれる中毒効果、後は言うことは無いな」
アプリコット「ぶー！」
ザイウス「防御力が高まるのも見逃せない効果ですよ、ダメージを受けて意識不明になり
　　　　　　行動がキャンセルされる、というパターンにある程度強くなりますからねぇ」
アレクシオス「代わりに回避力は下がるから、『蜘蛛の糸』辺りには弱くなってしまうんだけどな
　　　　　　　　ちゃんと相手と、相手の使ってくるであろう技を見てから使えよ？」
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かくしてレベル９を達成、全員の技能も完成、攻撃技能ばかりの６人でも
ここまで行けることを証明して、黒鉄の風斬り羽根の冒険は完結となりました！
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セレナ「ああ、ちなみにクリア後にもう一度入ると、後日談が見られるんですけど
　　　　　邪教の内ゲバの話は、私たちの出番ゼロなので、カットで良いですよね（笑）」
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（中略）
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ちなみに「クリア後は店シナに」と言ってましたが、それだと低レベル技能を買う時期を逃すことに
後に気付いたらしく、内部の店は独立した店シナとして別途公開されました。前述のとおりスキルの性能が
割とハッチャケているので、買う前にエディタで性能を確認してからがオススメです
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アレクシオス「さーて、英雄になったは良いが、リューンじゃ大商人とやらに喧嘩売ってしまったしな」
セレナ「こちらも『世界樹と女神教』とやらを貶しまくったので、追われているでしょうね（笑）」
ヴィーヴィ「英雄になったからって、竜を殺してこいとか戦争に行けとか、無茶振りされるのも考えものよね」
アプリコット「じゃあ暫くリューンには帰らないで、今まで行った所とかを回ろうよ
　　　　　　　ずいぶん会ってなくて、元気かどうか顔を見に行きたい人たちもいるし！」
ザイウス「悪くありませんねぇ、私もちょっと領地の様子を見に戻りたかったところですから」
美濃牛「タタカイ　ツヅケレバ　オニデモ　アクマデモ　マケル　ヤスム　コトモ　ジュウヨウ　ダナ」
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（『無双都市カーディラム』には、お金やアイテムの預かり機能があるので、最後の最後にちょっと利用）

かくして英雄と呼ばれるまでに至った剣客たちは、一時の間、表舞台から姿を消す事となった
その間の彼らの噂話は、マセラの村（by 森と癒やし手）に暫し滞在し、森の奥に挑んで帰ってきたとも
または無双都市カーディラムの道場で、師範代としてその技を披露していたとも
いや酒場で小さな仕事を受けつつ、日がな気楽に羽根を伸ばしていたとも伝えられている
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英雄と呼ばれるに相応しい力を持ちながらも、彼らは偉業を成し遂げたりはしなかった
ただ彼らは群れにも、ルールにも、柵にも縛られること無く。誰かのためではなく己の力を振るい
心から自由な『冒険者』だった……地位と名誉、一攫千金と並ぶ冒険者の夢

自由な生き方を求める者たちは、彼らの冒険に惹かれ、今でも宿の戸を叩くのだという


と言ったところで三年半に渡る冒険、ここでひとまず終了とさせていただきます
ここから先は、このリプレイ形式では非常に辛い大長編になるか。この偏ったスキル編成のパーティでは
リセゲーになるだろう高難易度の戦闘シナリオか。どちらにしろ続けるのは、相当難しくなります

つーかリプレイ作成に時間を取られ、プラベ宿の冒険が全然出来ないのはもう勘弁してください
暫らくはマグヌス一行で、POMに篭ってたまーにSSとコメント投げる程度にしておきたい
雑魚モンスター改変パーティの冒険に期待してた方々には申し訳ないが、気力が戻るまで待ってほしい

それが何時になるかは分からんけどな！　ということで、本当にありがとうございました！
と言うかそろそろ他にも実況・リプレイする誰かが出てきてくれても良いんじゃないかなと思うよ！


【追記】
終了時点の宿ファイルです、バックアップ代わりに公開（Nextでプレイしてたので注意）
http://ux.getuploader.com/CardWirthReplay05/download/456/Yado.zip

白銀VIP亭の「みんながやってる実況ってどんな風にやればいいの？」に
『実況・リプレイ「の前」にオススメのシナリオ』『その長い冒険の終わる日』を追記

ttp://wikiwiki.jp/silveryvip/?howto_lv2_15


>>434-435
クオリティなんてものは後から付いてくる、VIP宿のメンバーを
リプレイに使っているというプレッシャーがあれば（ｒｙ

と言うのは冗談にしても、>>437の言う通り、普通にやるだけで作者の個性は出るし
シナリオやスキルのチョイスや、選択肢なんかでも興味が湧くのでやってみてほしいなと