人造人間『NEXTAR』

1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 00:26:34.26 ID:eBP/jEQY

2012年、2ch運営が極秘裏に進めていた人造人間開発プロジェクトの最初の試作体として誕生

2ch運営に刃向う勢力の抹殺を目的に生み出されたNEXTARだったが制御プログラムの不備により暴走、
運営の元から脱走する

その後彼は普通の人間として社会に溶け込み、運営の追跡の手から逃れていた
しかし彼の中に眠る戦闘兵器としての本能は日に日に増大していく

そしてある日、ついに彼は自分の本能を抑え込むことができなくなる
世界中のインターネット掲示板を破壊する者、『NEXTAR』として各掲示板に攻撃を始めたのだった

2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 00:37:59.99 ID:eBP/jEQY

NEXTARはまず手頃な弱小掲示板に現れた
住人の数は30人ほどと少ないが皆明るく、和気藹々とした掲示板だった

この掲示板はわずか5秒で地獄と化す

NEXTARの1560の技の内の1つ『ナイトメア・エターナル・プロミネンス』により住人諸共スレを焼き払ったのだ


次に彼が標的に選んだのは100人以上の住人が存在する中堅掲示板
しかしこの程度の掲示板ではNEXTARの侵略を食い止めることはとても不可能だった
NEXTARの1560の技の内の1つ『ノイズ・エヴォリューション・パラライズ』によってサーバーごと消し飛んだ

3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 00:38:34.52 ID:knRfuYdd

売れなさそう

4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 00:45:23.65 ID:eBP/jEQY

その後も次々と掲示板の破壊を繰り返すNEXTAR
その魔の手はついに、国内最大の掲示板でありNEXTARの生みの親でもある2chにも及ぼうとしていた

しかし2cへhの侵略は今までのように簡単にはいかなかった
2ch運営が新たに開発していたジャミングプログラムによってNEXTARの1560の技が封印されてしまったのだ

さらに2chが無くなっては困ると防衛に駆けつけたアフィブログ管理人達の人海戦術によってNEXTARは激しく消耗していく
そして2ch運営の大首領である『魔皇帝Taraco』の一撃によって、ついにNEXTARは敗れたのだった

5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 00:48:30.66 ID:IGW5/oea

負けるな立ち上がれ

6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 00:55:23.03 ID:eBP/jEQY

最後の気力を振り絞りなんとか安全な場所まで逃げ帰ったNEXTAR
1週間死線を彷徨ったが、ギリギリのところで一命を取り留めることができた

すると、彼は2ch侵略の時に受けたジャミングプログラムの影響で自身の破壊衝動を抑えられるようになっていることに気付く
しかし彼の心の中には深い後悔の念が残っていた

自分が今まで破壊してきた掲示板やその住人達への罪の意識に彼は押しつぶされそうになっていたのだ

「自分にはこのまま生きていく資格は無い」

「この罪は自分の死によってしか償うことはできない」

そんな思いが彼の脳内を巡る

7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 01:02:43.21 ID:eBP/jEQY

最早この世に未練はない…

深い山の奥で、彼は自分の人生に幕を下ろそうとしていた
1年にも満たない短い人生に

「俺の人生にはなんの意味があったのだろうか…」

死を目前にしたNEXTARはふとこんなことを口にした
が、すぐに考えるのをやめた
どうせ自分は今から死ぬのだ、人生の意味などもう関係ない

「さよならだ」


彼は世界に別れを告げ、自らの心臓を腕で突き破った

8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 01:10:59.17 ID:eBP/jEQY

薄れゆく意識の中で、彼が最後に目にしたもの
それは1人の少女の姿だった

さっきまで誰もいなかったはずの切り株の上に、1人の少女が座っていたのである
神秘的なオーラを放っている、とても美しい少女だった

「あなたは私のことを覚えている?」

少女は倒れているNEXTARに問いかけた

「…いや、覚えていない」

この時、NEXTARの体はすでに死を迎えていた
とても会話などできるはずがないのに、なぜか彼は少女の問いかけに答えることができた

9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 01:16:23.30 ID:eBP/jEQY

「私はあなたが破壊した掲示板の管理人だったの」

「とても小さな掲示板だったから、あなたはもう覚えてないかな」

少女はNEXTARが最初に破壊した弱小掲示板の管理人だった

「…そうだったのか、悪いことをしたな」

NEXTARにとっては最も出会いたくなかった相手である

「あなたはもう死んでしまうの?」

少女が問う

「そうだ、これが俺にできる唯一の贖罪だ」

10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 01:22:40.78 ID:eBP/jEQY

「壊すことしかできない俺のような生物にはふさわしい末路だよ」

「そんなことないわ」

「あなたにはまだやらなければならないことが残っているはずよ」

「…やらなければならないこと?」

少女の言葉にNEXTARは戸惑っていた
この世で自分にやるべきことなんて、一体何が残っているというのだ

「あなたは掲示板を作らなければならない、世界のどこにも負けない掲示板を」

「それが罪を償うためにあなたがやらなければならないことよ」

「…俺が掲示板の管理人になるだと?」

11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 01:26:58.61 ID:eBP/jEQY

「そう、それがあなたが滅ぼしてきた掲示板への手向けになる」

「…君がそれを望むのなら俺は従いたい、だが残念なことに俺はもう死んでしまうんだ」

「それなら心配ないわ、私の体をあげるから」

「なんだと…?」

次の瞬間、NEXTARの視界を強烈な閃光が襲った
そして彼はそのまま眠るように意識を失った…

12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 01:34:23.38 ID:eBP/jEQY

目が覚めると、彼は森の中に横たわっていた
すると彼は異変に気付く

自分の腕で突き破ったはずの胸の傷が無い
いや、これは明らかに自分の…男の胸ではない
女の胸だ

腕も、脚も、顔も、NEXTARの体はさっきの少女の体になっていたのだ

「これがあの少女の、俺が破壊した掲示板たちの遺志なのか…」

声も完全に少女のものになっていた

「…掲示板か」

NEXTARはゆっくりと立ち上がった

「やってみるか…それで俺の罪が償えるとは思えないがな」


2013年、インターネットの海に新しい掲示板が生まれた

13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 01:42:08.30 ID:HHiJpjPO

感動した

14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 01:59:31.00 ID:NHhaZzrX

( ;∀;)イイハナシダナー

15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 07:15:43.97 ID:d52mZg4I

1560という数字はnext以前から存在していた…?

16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 10:32:42.06 ID:0fMuidsV

完全に一体となれなかった部分がふたなりとして残った訳か・・・

17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 13:07:58.40 ID:tmGSxDW6

割とよかった

18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 13:32:01.45 ID:sjXZtNi3

やっぱり管理人少女だったか

19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 14:46:13.84 ID:IS86RTkE

泣いた

20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/06/05(日) 16:48:35.80 ID:oww4GvdZ

永久に語り継がれるべき神話


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