お前ら「君を守るため……力のある男として……」
俺「意味わかんねえこと言ってねえで大人しくしてろ!」
お前ら「だが……男であるが故に君を愛することは許されなかった」
お前ら「君を守るために愛を捨てたんだ」
俺「……」
お前ら「男同士だから愛し合うことはできない」
お前ら「だが……これでいいんだ」
お前ら「君を守れた……それだけで僕は未練無くこの世から去れる」
俺「馬鹿野郎!」ギュッ
お前ら「……!?」
俺「男だか女だか知らねえが……」
俺「好きなら好きって言えばいいだろ!!」
お前ら「……!」
俺「俺は性別なんて気にしない!」
お前ら「……君はやっぱ凄いな……僕が惚れただけあるよ」
お前ら「……ちょっと眠くなってきちゃった……このまま寝てもいいかな……」
俺「あぁ……」
お前ら「ありがとう……」
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俺「……俺はまた旅に出るよ」
俺「年に何回か顔出してやるから……化けて出るんじゃねえぞ」
俺「じゃあな……お前ら」
俺が語りかけていた墓にはこう文字が刻まれていた
─俺が唯一愛した男、ここに眠る─
愛の境界線 END