見覚えのない外観だが、頻繁に訪れる店の場所を間違えるはずもなく、看板にも間違いなく『TSUTAYA』と書かれている。どうやらしばらく来ない内に改装工事を行ったらしい。
私はガラッと雰囲気の変わった外観に驚きつつも、今日発売のコミックゼロスを購入すべく店内に入った。
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黒を基調としたシックな空間の中にポツンポツンと配置された温かみのある木目調のパネル、梁鉄骨や空調用配管を剥き出しにしたモダンな天井、落ち着いたBGM、そしてコーヒーの香り……。
店内のありとあらゆるものが私を動揺させた。
私の知っている素っ気ないレイアウト、有線放送から流れ出る軽妙なBGM、本特有の紙の匂い。そのどれもが無くなっていたのだ。
まるで幼い時分によく遊んでいた従妹が、久しぶりに会うとすっかり大人びた女性になっていた時のような、私独りがどこかに置き去りにされてしまったような感覚に陥った。
「家に帰ろう……」
私は何とも居た堪れない気持ちになり、何も買わずに店を出た。
ジャズアレンジされた「Les Champs-Élysées」がドアの隙間から静かに流れていた。
他人の文章書き直すの難しくて変になった。
リフォームしないで建て直せばよかったと匠は思いました。デッドスペースを見事に利用した収納スペースがあったら入りたいくらい恥ずかしい。