奴隷商「ちっ、ここを超えねーといけねーってわけかよ」
部下「みたいですね……」
奴隷商「めんどくせぇ。つーか馬の体力持つのかこれ」
部下「しかしここさえ超えれば一攫千金。金の山だと思って」
奴隷商「まあそうだな。金のためだ。俺らの飯の種だ、行くしかねぇか」
奴隷商「おい、ガキ共に伝えてこい。凍死でもしやがったら馬の餌にしてやるからな、しりとりでもして意識だけははっきりさせとけってな」
部下「へい」
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ガシャッ
部下「おいてめーら」
ガキ共「……」ブルブル
部下「これから大きな山を超える。寒さも一層増すだろう。が、お前らは商品だ。死なせるわけにもいかない」
ガキ共「……」
部下「俺にはなんもできねぇが、『しりとりでもして意識だけははっきりさせとけ』とボスが言っていた」
ガキ共「……」プルプルプル
部下「……それだけだ」
バタンッ