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ハゲ「うー、さぶっ!」
アリス「……」クークー
ハゲ「……え?あれ?馬車は……?みんな……?」
アリス「……」
ハゲ「お、おい、起きろ」ユサユサ
アリス「へ、ヘックチョィ!」
ハゲ「きたねっ!おいふざけんなよ、お前何日も歯磨きしてない唾を飛ばすんじゃないよ」
アリス「……?」
ハゲ「……」
アリス「……」
ハゲ「どういうことだ……」
アリス「……」
ハゲ「自由の身になったってことなのか……?わからん。なんにもわからん」
アリス「……みんなどこ?」
ハゲ「知るかよ。ほら、立て。うー、さみぃ」
アリス「……」
ハゲ「とりあえず歩こう。轍を見るに、馬車はあっちに行ったらしい。何日か歩けば街に着くはずだ」
アリス「……ふらふらする」
ハゲ「だろうな。疲労、寒さ、栄養失調。全てがピークに達してる」
アリス「……」
ハゲ「この岩山。近くに食べれそうなものもない。動くしかない」
アリス「……わたし、死ぬのかな」
ハゲ「このままだとそうなる。けど、意図せずせっかく自由の身になったんだ。満喫しないと」
アリス「ポジティブだね」
ハゲ「ポジティブすぎてハゲたわ」
アリス「……意味わかんない」
ハゲ「あ、ちょっと笑ったな?いいぞ、大事だぞ笑うことは」
アリス「ほら、行こう」
ハゲ「おう」