怖い話貼ってけ #87

87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/04/20(月) 20:16:09.54 ID:hbw+50bf

655 :チキン:2001/04/30(月) 20:24

しかし女は恐怖で精神が参ってしまった。
あんなに明るかったのにほとんど口を聞こうとしない。
女将は心配したが、女は大丈夫と言うばかり。

ある日、定時になっても女が出勤して来ない。
電話にも出ないし、部屋にもいない。
結局どうにもならないので無断欠勤という事にしてしまった。
ところが。
「大変、女将さん大変よ!」
何事か、従業員に連れられて向かったとこは風呂場だった。
そこに彼女はいた。
窓の外、向かって右に立つ大きな松の枝に首を吊っていた。
急いで降ろしてやったがすでに死んでいた。
悲しい事に、おそらく女は死ぬ前に髪を洗っていたようだ。
自慢のタネだったのだろう。
まだシャンプーの匂いが漂っていた。

不吉だという事でその松は切り倒された。
髪の巻き付いた長いロープと一緒に寺で燃やして貰った。

「・・・それで彼女がぶら下がっていた場所というのが、
お客さんが、その『何か』をご覧になった場所だったんです」
女将さんはそう言いながら母の目をみつめていた。

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