その夜、おじさんからさし入れと書いた紙と、栄養ドリンク剤が部屋に置いてました。
私は疲れていたので、遠慮なくゴクゴク飲みました。
そして私はいつもより深い眠りにおちたようです。
そのおかげか、夜中に目が覚めたとき、すっきり頭がさえてました。
そして、私の体にとりついている10数個の黒い塊が私を噛んでいる事を、異常だとはっきり気づいたのです。
怖がってる場合じゃないと。
まぁそうですね。そう思っている私は冷静なつもりでしたが、ピークに達していたのでしょう。
ムクっと起きあがると、暗い部屋の中で黒いかたまりがズズズっと畳を転がるように進み、
台所に消えていったのを感じました。
871 :これはもうスカイフィッシュだけの問題ではない:02/01/23 23:17
私は「待てぇ!!!」と、今まで上げたことの無いような声を上げると、台所に行きました。
そして、それらの影がなぜかトイレに逃げたような気がして、トイレにかけこみました。
トイレは和式でしたが、中は真っ暗です。
電気をつけようとしましたがつかず、私は荷物箱をひっくり返し懐中電灯を手にしました。
そして笑いながら、トイレの中にライトを向けました。
闇に照らし出される汚物。目を凝らすとウジがうごめいているのが分かります。
そして其の中に、うつろに見上げるたくさんの腐った生首や、白骨した頭部が私を見上げていました。
私の糞尿にまみれて・・・
ぎゃぁああああ
私は悲鳴を上げ、なぜか帽子を手にとると、下着姿のままドアを蹴破るように飛び出しました。
「ぎゃ!!」
ドアの向こうに誰かがいたようでした。
振り向くと、女装したおじさんがマスターキーとノコギリをもって倒れていました。
「いきなり開けるな!!」
そう怒鳴られ私は無償に腹が立ち、近くの石をどんどん投げつけました。
おじさんは悲鳴を上げうずくまりました。
私はいつしか、投げている石が人の頭であることに気づきました。
それらがおじさんにどんどん噛みついています。
おじさんは肉を食いちぎられているのか、悲鳴を上げ続けてました。
私は怖くなり、アパートを飛び出しました。
あれ以来、おじさんとは連絡をとっていませんし、連絡も来ません。
あの頭部が幽霊であってほしいと思っています。
そうじゃないと私は、あのアパートにいる間、ずっと毎日、糞尿を・・・
あれから13年がたち、今では遠い記憶になりましたが、
私の首元に残る一つの歯型は、しばらく消えませんでした。
私が殴った生首が噛んだ跡だったのかもしれません。