実際、この日の傍聴券21枚に対し、東京地裁前に並んだ人数は初公判より多い250人超だった。
冒頭陳述は簡略化されたというが、明かされた小番被告の妻と被害男性のダブル不倫の内容は、想像以上に赤裸々なものだった。
昨年末に始まった肉体関係は、すぐにエスカレート。カラオケでセーラー服に着替えるなどという「コスプレ」に発展したというのだ。
あの東日本大震災から4年となった「3・11」も仲良くホテルへ。5月には本妻への名目で購入した4万円のネックレスを不倫相手に贈ったという被害男性。
被告の妻に入れあげた様子が淡々と述べられていく。極めつけは、7月の高尾山アベック登山。2人でリフトで山頂へ。
ビールを飲んで気分が高揚したのか、被告の妻はカラオケで再び体操服とブルマに着替え、禁断の関係はピークを迎えた。
この日、女性検察官が口にした「性交」という言葉は6回。小番被告が知らなかったであろう、妻のもう一つの“顔”。検察側をじっと見据えた被告の頬が少し赤らんだようにも見えた。