Q. 宦官というのは排尿はうまくできたのですか?
A. 体内に尿管は残っていますので、当然可能です。 医療技術が発達してからは、 切開したあと、尿管を残し短く切って体内に埋め込み、 1ヶ月くらいで癒着したといわれます。
初期には白蝋(銅と亜鉛の合金)の針で、栓をしていて、 尿道が塞がるのを防いでいたそうですが、 栓を抜くと、男性器の形状が(棹がない分)女性器より単純ですので、 少々汚い話ですが、周りに飛び散りますよね。
かなり生々しい表現になりますが・・・。 「棹」が無いわけですし、 人体の構造上、男性は女性より上に尿道の射出口があり、 座って排尿を行うと、尿は前に(というより上向きに)射出されます。
宦官は、普段は蝋の栓をして、 身体の構造上、尿の射出方向を調整できないので、 基本的には女性の排尿と一緒で、座位による排尿だったそうです。 これが、男性(元男性?)にとって屈辱だったようですね。
また、成人になってから去勢した場合、 ペニスがある感覚が脳内に残り、 ペニスが無くなった分、半分以下の長さになるため、 距離感(?)が掴めず、 尿意のコントロールが効かず尿を漏らしてしまうそうです。 .......... 何となく分るような気がしますね。
下っ端の宦官が、チョコチョコと忙しい動きをするのは、 頻繁に尿意が襲うからだそうです。
昼日中あわてたりすると、失禁することは珍しくなく、 落ち着いて用を足す事も出来ず、 下着や足袋を汚してしまっても取り替える暇も無いほどいそがしかったそうですし、 夜は夜で、疲れきって洗濯もできないため、 宦官は常時尿臭がしたといわれます。
宦官は、寝小便に悩まされたという話も聞いたことがあります。 これも尿意の調整が付き難いことの表れでしょう。 宮中の人々は、ますます宦官を嫌ったそうです。