籠池泰典理事長や稲田朋美防衛相はもちろん、芸人の小籔千豊までが口にする「教育勅語は悪くない」論。前編ではそうした主張が明らかに嘘とゴマカシであることを指摘した。
連中は、「教育勅語は親孝行しよう、友達を大切にしよう、夫婦仲良くしよう、一生懸命勉強しましょうと説いているもの。当たり前の道徳、いいことを書いているだけではないか」と口をそろえる。たしかに、教育勅語には“12の徳目”とされるものが書かれており、11番目までは親孝行や兄弟、夫婦仲良くなどと、まあごく普通の道徳が書かれている。
しかし、最後の12番目には〈一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ〉とあり、さらに〈以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ〉と続く。これは「国家のために勇気をもって身命を捧げ、永遠に続く天皇の勢威を支えよ」という意味だ。
しかも、文章の構造を検証すると、そこまでの「当たり前のいいことが書いている」という徳目も、「以テ~」以下にかかっており、すべての道徳が天皇を支えるという目的のために存在していることがわかる。まさに教育勅語は天皇中心国家を確立し、国民に天皇のために命を投げ出す教育をするためにつくられたスローガンだったのである。
では、なぜ連中はそのことをネグって、「当たり前にいいことを説いているだけ」などと平気で言いはるのか。
実は、教育勅語復活論者の多くがもちだす「現代語訳」にその秘密がある。
たとえば、戦後まもないころから教育勅語の復活を訴えている明治神宮のHPに掲載されている現代語訳。冒頭はこういう風に始まる。
〈私は、私達の祖先が、遠大な理想のもとに、道義国家の実現をめざして、日本の国をおはじめになったものと信じます。〉
しかし、これは実際の教育勅語とは似ても似つかないものだ。この部分に該当する教育勅語の原文は〈朕惟フニ我カ皇?皇宗國ヲ肇ムルコト宏遠ニ德ヲ樹ツルコト深厚ナリ〉、つまり「私が思うに、皇室の先祖である天照大御神が国を始めた遠い昔より、皇室はずっと徳を積み上げてきた」というもの。明治神宮の現代語訳にある「道義国家」に該当する言葉は一切出てこず、かわりに天照大御神を始祖とする皇国史観丸出しの文言が書かれている。
全文はソース先にて
http://lite-ra.com/i/2017/03/post-2991-entry.html
高橋源一郎認証済みアカウント @takagengen 3月15日
教育勅語①「はい、天皇です。よろしく。ぼくがふだん考えていることをいまから言うのでしっかり聞いてください。もともとこの国は、ぼくたち天皇家の祖先が作ったものなんです。知ってました? とにかく、ぼくたちの祖先は代々、みんな実に立派で素晴らしい徳の持ち主ばかりでしたね」
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教育勅語②「きみたち国民は、いま、そのパーフェクトに素晴らしいぼくたち天皇家の臣下であるわけです。そこのところを忘れてはいけませんよ。その上で言いますけど、きみたち国民は、長い間、臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をしてきたわけです」
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教育勅語③「その点に関しては、一人の例外もなくね。その歴史こそ、この国の根本であり、素晴らしいところなんですよ。そういうわけですから、教育の原理もそこに置かなきゃなりません。きみたち天皇家の臣下である国民は、それを前提にした上で、父母を敬い、兄弟は仲良くし、夫婦は喧嘩しないこと」
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教育勅語④「そして、友だちは信じ合い、何をするにも慎み深く、博愛精神を持ち、勉強し、仕事のやり方を習い、そのことによって智能をさらに上の段階に押し上げ、徳と才能をさらに立派なものにし、なにより、公共の利益と社会の為になることを第一に考えるような人間にならなくちゃなりません」
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教育勅語⑤「もちろんのことだけれど、ぼくが制定した憲法を大切にして、法律をやぶるようなことは絶対しちゃいけません。よろしいですか。さて、その上で、いったん何かが起こったら、いや、はっきりいうと、戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕してください」
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教育勅語⑥「というか、永遠に続くぼくたち天皇家を護るために戦争に行ってください。それが正義であり「人としての正しい道」なんです。そのことは、きみたちが、ただ単にぼくの忠実な臣下であることを証明するだけでなく、きみたちの祖先が同じように忠誠を誓っていたことを讃えることにもなるんです
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教育勅語⑦「いままで述べたことはどれも、ぼくたち天皇家の偉大な祖先が残してくれた素晴らしい教訓であり、その子孫であるぼくも臣下であるきみたち国民も、共に守っていかなければならないことであり、あらゆる時代を通じ、世界中どこに行っても通用する、絶対に間違いの無い「真理」なんです」
高橋源一郎認証済みアカウント @takagengen 3月15日
教育勅語⑧「そういうわけで、ぼくも、きみたち天皇家の臣下である国民も、そのことを決して忘れず、みんな心を一つにして、そのことを実践していこうじゃありませんか。以上! 明治二十三年十月三十日 天皇」
以上が高橋源一郎版「教育勅語」現代語全訳
いかにも江戸末期の勤王倒幕の混乱の中からようやく出来上がった勅(みことのり)だよね
当時の時代性を感じるいい資料だ
現代に用いうる法とは到底思えんが
そんな無法を思いつく連中は先祖代々の歴史から何も学んでないんだろう