環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の閣僚会合は7月31日午後(日本時間8月1日午前)、大筋合意に至らないまま閉幕した。
交渉を主導する米国が、乳製品の関税撤廃や新薬のデータ保護などの難航分野で妥結する感触を事前に得られないまま会合を招集したツケが回った形だ。
各国は8月末にも閣僚会合を再開するが、先進国と新興国、農産品輸出国と輸入国など利害が複雑にからむ多国間交渉の難しさが改めて浮き彫りになり、
日米などは交渉戦術の転換を迫られる。
今回会合で合意の機運が高まったのは、米国で6月、大統領にTPP交渉の権限を与えるTPA法が成立したためだ。
日米は来年の大統領選と参院選を控え、政治問題になりかねないTPP交渉を早く決着させたかった。
日米にとって、誤算は医薬品だけではなかった。農産品関税を巡る2国間交渉では、NZが乳製品の市場開放の旗を降ろさない。
要求される側の日米やカナダにとっては「常識外れの過大な要求」(交渉筋)に映り、譲歩するカードを切るどころではなかった。
歩み寄りの兆しがない中、ほかの国にも「NZがカードを切らないなら、自分たちが最後のカードを切っても無理だ」との認識が広がった。
大筋合意が見送られたTPP交渉だが、今回の閣僚会合で進展した分野もある。(詳細はソースで)
ソース
http://mainichi.jp/shimen/news/20150802ddm001020156000c.html