植物のように、太陽光エネルギーを利用して二酸化炭素(CO2)などから有機物を作る「人工光合成」の技術を使い、
酢酸から自動車の燃料になるエタノールを作り出すことに成功したと、大阪市立大などの研究チームが発表した。
世界初の成果という。酢酸は地球温暖化の原因といわれるCO2から作ることができ、環境に優しい循環型のエネルギー技術への応用が期待できる。
チームは、酢酸に光合成色素誘導体「クロロフィル」や酵素などを加え、太陽光に近いハロゲンランプの光を照射した。
その結果、人工的に光合成を起こすことで有機物のエタノールができた。
エタノールは燃料として使う際、CO2の排出量が比較的少なく、ガソリンの代替燃料として注目されている。
CO2とメタンから酢酸を作る技術と組み合わせることで、太陽光エネルギーを使ってCO2から燃料のエタノールを作り出すことを目指す。
チームの天尾豊教授(生体触媒化学)は「実用化に向けた課題は多いが、将来的には自動車燃料へ応用するとともに、
排出されるCO2を燃料に再利用する循環システムを開発していきたい」と話した。
ソース
http://www.sankei.com/west/news/150711/wst1507110065-n1.html