【ビンズオン省(ベトナム南部)=三塚聖平】 南シナ海での中国の石油掘削作業に端を発した
ベトナム各地の反中デモで、起点になったとされるベトナム南部ビンズオン省の工業団地に16日、入った。
窓ガラスや柵が壊され、放火されたとみられる工場が点在し、周囲には焼け焦げた臭いが立ちこめる。
自衛のため日の丸など各国の国旗を掲げる工場が目立った。
「中国人みたいなやつを連れ回すな」
ベトナム南部の商業都市・ホーチミンから車で約1時間の場所にある「ベトナム・シンガポール工業団地」。
焼け焦げた中国系とみられる工場にカメラを向けると、ベトナム人の警備員が記者(三塚)の通訳に
強い口調で言い渡した。周辺には武装した警察官の姿もあり、あちこちで白煙が上がる。
ホーチミン市内とは異なる緊張感が漂う。
(中略)
現地では中国系企業が狙われた理由として、「領土問題に加え、日頃の不満がたまっていた」(日系企業
関係者)と指摘される。近年、中国系工場の一部でベトナム人従業員が長時間残業を強いられるなど、
劣悪な労働環境が反発を招いているという。中国産の食品や製品による健康被害もニュースでよく
取り上げられており、雑貨店を経営するベトナム人女性は「中国企業のイメージは最悪だ」と吐き捨てた。
焼け焦げた臭い、割れた窓ガラス…自衛は「日の丸」掲げるのみの日本企業 (05/16 22:21 MSN産経)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140516/trd14051622210018-n1.htm