【名乗り口上とは】
主に勧善懲悪もので正義の味方が悪役と相対したとき、決め台詞で名乗りを上げるものを言う。
先述のように変身ヒーローや変身ヒロイン、はたまたロボットアニメや漫画で合体ロボットが合体した時などに披露されるものが多い。
▽目次
【分類】
あえて分類するなら、
カッコよさ、力強さをイメージさせる少年向け作品系
可愛らしさ、可憐さをイメージさせる少女向け作品系
己の名を世に知らしめる歴史系
とにかくフリーダムエロゲ系
と、多種多様に分類できる。
ここではちょっと掘り下げて説明していこう。
●少年向け作品系
特撮などの少年向け作品では正義や勇気、そして悪を討ち倒すなどのカッコよさをイメージさせる単語が多く使われるのが特徴。
特に有名なものを挙げればこの人の『天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ 悪を倒せと俺を呼ぶ』などだろうか。
上記のものは語呂もテンポも良いため、一種の完成形として参考にされたりオマージュされたりしているらしい。
また、ロボット系の作品では俗に「スーパーロボット系」とジャンル付けされる作品で時々使われている(分かりやすい例が勇者特急マイトガイン*1)。(リアルロボット系統でもするときはあるが、お約束なんてないので高確率で妨害する、もしくはされる。)
東映版スパイダーマンのように、名乗るセリフが毎回違うものも存在する。
●少女向け作品系
変身ヒロインみたいな少女向け作品では主に愛や神秘、そして悪をやっつける。
もしくは悪にお仕置きするなどの勇敢ながらもどこか可愛らしさをイメージさせる単語が多く使われる。
特に有名なものを挙げれば、『愛と正義のセーラー服美少女戦士、セーラームーン! 月に代わって、お仕置きよ!』などであろうか。
なおプリキュアシリーズなどでは、変身及び口上中にはバンクシーン特殊な空間に突入してしまうため、敵側はこの隙に攻撃したくてもできないようになっている。*2
●歴史系
戦国武将などが自軍と自らの名を相手に知らしめるために用いた口上のこと。
『遠からん者は音に聞け、近くば寄って目にも見よ』という口上はサブカルチャーでも良く使われているため聞いたことがあるだろう。
…と言うのは後記するように後世の誤解がかなり混じっていると言われている。
変化球で現代日本人の挨拶と戦国の名乗りを混同している海外作品の例も。
●エロゲ系
変身ヒロインものという一つのジャンルが確立されている昨今のエロゲ。
当然ながら口上も数多く存在し、メディアがメディアなだけにとにかくフリーダム。
カッコいい系もあれば可愛い系、既存の作品のパロディと幅広く展開している。
有名なものと言えば、『青い地球を守るため、胸の鼓動が天を衝く!』辺りだろうか。
余談だがこのジャンルのせい(おかげ?)で変な性癖が付くことが多い。
【口上の必要性】
『なぜ彼ら(彼女ら)はあんな台詞叫んでいるのだろう……』
永遠の疑問である。
メタな発言をすれば、決め台詞での宣伝効果、また決め台詞が有るのと無いのとでは作品の引き締まり方が断然違うからなどの理由が挙げられる。
現実的・歴史的背景を真面目に考察すると
味方からの誤射を喰らわない為の敵味方識別
味方への援護・戦果確認の要請
と言う意味合いが最も強かったと言われている。
特に封建制の傾向の有る地域の軍隊や敵味方が似たような格好をしている内戦の場合は、制服や軍旗を用意したとしても自分の