アドベンチャーワールドのパンダ全4頭、中国返還へ 国内2頭のみに
4/24(木) 15:02配信
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毎日新聞
門松をかじる彩浜=和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで2022年12月27日午前9時24分、竹内之浩撮影
和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」は24日、飼育しているジャイアントパンダ全4頭を中国に送り出すと発表した。いずれも雌の良浜(ラウヒン)、結浜(ユイヒン)、彩浜(サイヒン)、楓浜(フウヒン)の4頭。
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全て送り出され、新たな来日などがなければ、国内で飼育されるジャイアントパンダは上野動物園の2頭だけとなる。
結浜、彩浜、楓浜の3頭は、1994年に中国から来園し、同園で計16頭の子をもうけた「永明(エイメイ)」と良浜の子で、いずれも同園で誕生した。
国内で暮らすパンダは全て繁殖研究目的で中国から貸し出される形となっており、所有権は国内で生まれたパンダも含めて中国にある。
永明は2023年2月に中国へ帰還。晩年を故郷で過ごし、今年1月に32歳で死んだ。
永明が帰国して以降、アドベンチャーワールドで暮らすパンダはいずれも雌で、園内では繁殖できない状態が続いていた。
このため、和歌山県は中国を訪れ、雄のジャイアントパンダの貸与を要望するなど、中国側への働きかけを続けてきた。
白浜町は人口約2万人。年間約300万人の観光客が訪れ、アドベンチャーワールドのパンダは観光面でも大きな役割を果たしてきた。【駒木智一】