「選手のためだけに衣装をつくりたい」羽生結弦らを担当するデザイナー 伊藤聡美のフィギュアスケートへの想い
https://fashiontechnews.zozo.com/culture/satomi_ito?page=11 2022.09.28
一初めて競技用の衣装を手がけた選手は今井遥さんでした。そこから、多くの選手の依頼が舞い込むようになったそうですね。
ある時、会社で「桜をテーマにした店頭ディスプレイ用の衣装」をつくる機会があったのですが、「せっかくつくったのだから選手に着てほしい」と思ったんです。
そこで、今井遥さんサイドに「似合いそうな衣装あるので、よかったら見てくれないですか」と電話をすると、後日アイスショーで会ってくれることになりました。
お会いした際に衣装を見せると、気に入ってくれただけでなく、サイズも奇跡的にピッタリ。その日のうちに衣装を着て滑ってくれました。それがきっかけで「次の試合の衣装をお願いしたい」と言われて、2013-2014シーズンの『恋人達の夢』の衣装を製作することになりました。
初めて選手から依頼をいただいたので、自分の全てをぶつけました。その結果、「遥ちゃんの衣装すごくいいよね」とフィギュアスケート業界で話が広まったそうです。この業界は小さいですし、選手やコーチもみんな知り合いみたいなところがあるんです。
おそらくそれがきっかけで、町田樹さんや羽生結弦さんサイドからも依頼が来るようになりました。