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353 風と木の名無しさん[sage] 2010/10/19(火) 23:56:17 ID:HJAw2C5M0
ある雪山に助手と撮影に行った。雑誌の仕事だった。
撮影何日か目に助手が怪我をした。しかし山は吹雪はじめ、あまりの危険さから降りる事は出来なかった。
助手の怪我は悪化し、何日後かに助手は死亡。
遺体をせめて損なわれないようにと、泊まっていた山小屋の側の雪のなかに安置し
天候が回復するのを待った。
空を見ると、助手が死んだ日から、だんだんとは良くなってはいくようだ。
朝、カメラマンが目を覚ますと何故か助手の死体が横にある。
「埋めたはずなのにな...」
とまた助手の死体を埋めて撮影へ。
これが何日も続くので、さすがにおかしいと思い、自分の寝姿が写る位置で連続写真が撮れるカメラを設置し寝た。
次の朝、やはり助手の死体は自分の横にあった。そしてその日救助隊によって発見され、下山することができた。
会社に戻ったカメラマンは、昨夜山小屋に設置したカメラのフィルムを自分で現像した。
そこに写っていたのは、起き上がり、寝袋から出たあと。
山小屋から出て、覆いを外し、
助手の死体を抱いて、冷たくなった顔に触れながら、むせび泣いている自分の姿だった。