───アタシの名前は塙。心に傷を負った漫才師。モテカワスリムで司会体質の愛されコメディアン♪
アタシがつるんでる相方はメガネをかけてる土屋、M-1で準優勝して
寝る間もなく働いてるオードリー。訳あって栃木代表の一員になってるU字工事。
友達がいてもやっぱりひな壇はタイクツ。今日も土屋とちょっとしたことで口喧嘩になった。
芸人同士だとこんなこともあるからストレスが溜まるよね☆そんな時アタシは一人で寄席を歩くことにしている。
がんばった自分へのご褒美ってやつ?自分らしさの演出とも言うかな!
「あーヤホー」・・。そんなことをつぶやきながらしつこいツッコミを軽くあしらう。
「M-1優勝を逃してどう思いました?」どいつもこいつも同じようなセリフしか言わない。
受賞歴のある芸人はカッコイイけどなんか薄っぺらくてキライだ。もっと等身大のアタシを見て欲しい。
「いやー優勝しましてねー」・・・またか、とセレブなアタシは思った。シカトするつもりだったけど、
チラっと男の顔を見た。
「・・!!」
・・・チガウ・・・今までの芸人とはなにかが決定的に違う。スピリチュアルな感覚がアタシのカラダを
駆け巡った・・。「・・(白と黒・・!!・・これってオセロ・・?)」
男はチャンプだった。話していたら巻き込まれた。「僕らが優勝の可能性もねぇ」ボケをきめた。
「ないないw」アタシはすべった。ナイーツ(笑)