マスコミ報道では、少年らのグループが「札付きのワルの集まり」という印象も与えがちだが 地元の人たちはそれとは異なる目で見ていた。
「不良の集まりという感じではない。
それとは逆で『弱い子の集まり』という言葉のほうが正しいと思う。
学校でいじめに遭ったり 周囲となじめずに不登校になった子どもたちが自然発生的に集まっていたというのが実情で す」(別の住民)
そうなると、リーダー格の18歳の少年はじめ グループのメンバーに「ハーフの子が多かった」という証言は、非常に示唆的ではないだろう か。
そうした境遇にいる子どもたちが、疎外感を感じやすい状況だったとも解釈できるからだ。
「そういう意味では、数年後の日本を象徴するような事件であると言える。
目下、安倍政権は外国人労働者の受け入れを拡大する政策を進めている。
2020年東京五輪の影響などで、深刻化する建設業の人手不足の解消を狙った政策ですが、
同時に日本の社会構造を大きく変える可能性もはらんでいる。
日本が、欧米のような本格的な移民社会になることで 移民やその2世、3世が社会に不適合を起こす事例も出てくるだろう」
(移民問題に詳しい社会 学者)
今回の事件と相前後して世界中のメディアを騒がせているイスラム教スンニ派過激組織「ISIL」 は まさにこの移民社会の歪みを体現する組織だ。
「欧米でイスラム過激派によるテロが後を絶たないのは
日本以上に移民と定住民との間の階層化が進んでいることと無縁ではない。
ISILは、社会からはみ出した移民2世、3世を巧みに取り込んで組織を拡大してきた。
日本も移民政策への対応を誤ると、欧米の二の舞になる危険性は十分ある」(同前)
痛ましい事件が示すのは、将来の日本の「未来予想図」なのか。
(取材・文/浅間三蔵)
以下ソース http://dmm-news.com/article/922919/