マグニフィセント・セブン
リメイクだらけの昨今
今年一番に観たリメイク物
上のレスにもある超有名な西部劇の新解釈再構築版…
といいたいところだが
西部劇特有の「素」というかダシが効いていない、つまり「西部劇」である理由が特に見当たらない
旧作へのオマージュや敬意云々は抜きにして
「七人の個性的なキャラ達が、復讐を心に誓ったある男を中心にして集まり
西部の小さな町を舞台に大暴れするサスペンスアクション」としてなら楽しめた
しかしキャラものとして見ていても引っ掛かる点がいくつかあり釈然としないものが残った
例をあげるならまず加勢を頼む未亡人がまるで当時の娼婦のような身なりで驚かされた
初登場時には「旦那がなくなり家計を助けるために身を落としたのか」と心配したほどである
それゆえにかどうか知る由もないが、彼女との初対面時に西部の男たちが誰一人として帽子を上げる、帽子を取るといった男の礼すら見せない(「南軍の生き残り」という設定のキャラですらも!)
現代版の復讐劇ならなんでもありで構わない、アクションが派手でキャラにお気に入りのタイプのキャラがいればよいだろう
だが西部劇には西部の男の矜持が画面に滲んでいてほしい
ストーリーの要である主人公の動機(個人的な復讐)しかり、
西部を舞台にキャラを集めて派手な演出をするために旧作の設定だけ借りた感が否めないのが少々残念である