47 RONIN
赤穂浪士の物語を未知な人々のための描写が少し長くかったるく感じたのは
自分がそれをよく知っているからであろう
むしろファンタジーで四十七士をモチーフにしたことに真面目に取り組んでいる姿勢の顕われとみた
その延長として監督が非常に気を遣って制作しているのが分かってしまい
荒唐無稽ななんちゃって時代劇アクションを求めて観た者との温度差が生じてしまう
キアヌのしゃべり方も気を遣ってくれており
俳優としては当然なのだろうがしかし話し方も発音も演技もプロ意識以上に思いやりに満ちている…?
もっとはっちゃけていいんだよ!!と内心何度も呟いてしまった
ベーリング海峡を渡った根は真面目な講釈師が
時と場所を幾つも経て語るうちにこうなった四十七士の講談であった
ファッションが奇抜で美しかったが
物語自体もこれくらい奇抜で豪快にしてくれればもっと楽しめたのに
…と古くから伝記物語を愛する魂を持つ者らは惜しがりつつも拍手したことであるよ