最終話でサムがGRCに説いた言葉の数々に心打たれた
第１話から（正確に言えばそれよりもっと前から、むろんブリップより遥か以前から）世界が引き摺り続けている足枷
すなわち「断絶」の問題を真っ直ぐに見据え、ヒーローとしてよりも一人の個人として「できること」を力強く語っていた
実際途中で一度涙が滲みそうになった
そしてあの言葉に辿り着くまでずっと彼を圧倒し続けた盾
黒人だから継げなかった盾と黒人だからこそ継ぐ盾とが重なって１つになり
黒人としてより一人の人間として受け継いだ彼の盾の確かな重みはそのまま彼の言葉の重みとなった
バッキーの告白の言葉、カーリの最後の謝罪の言葉、ジョンの思わず車を助けた無言の行為、
社会が個人に与える無自覚な罪と個人が陥る混乱をそれぞれ絡めとりながら
各プロットの底を地下水のように流れていた一筋の声が地表に湧き出たような
とてもよい最終話だった