覚せい剤取締法違反で実刑判決を受け、昨年7月に出所したタレント田代まさし(58)が18日、都内でトークライブを開いた。イ
ベント前には報道陣向けに会見を開き、「たくさんの方を傷つけてしまい、おわびします」と頭を下げた。
黒のハットにジャケット、黒ぶちめがね、首にはオレンジのスカーフを巻いた姿で登場。時折、ろれつが回らない語り口だったが、「薬を
使った方が滑舌が良くなるし、手の震えも止まります。しようがないかなと思う」と、現在は使用していないと主張した。
出所して即日、薬物依存者回復支援施設「ダルク」の寮に入り、現在は同施設のスタッフとして働いている。「日々そこでプログラム
を受け、スタッフとして回復の道を順調に進んでいます」。電話応対などの雑務をこなしつつ、週末は全国で講演を行う施設の手伝い
をしているという。
一方で、芸能活動復帰のうわさについて「それは本意ではない」と説明した。「今は(芸能界に)復帰したいという気持ちはない。前は早
く戻って安心させたいとか、自分を大きく、良く見せたかった。でも今は、やめ続けている姿を見せることが将来、何かにつながれば」と、現
時点では復帰の意思がないことを明らかにした。
昨年5月に覚せい剤取締法違反で逮捕され、有罪判決を受けたCHAGE and ASKAのASKA(57)も、同施設で治療を受け
ている。田代は昨年9月ごろ、実際に会ったという。「僕がASKAさんに一番近いところにいると思う。ASKAさんに対して、僕なりのメッセー
ジを届けた。『過去は変えられないけど、生き方を変えられる』と」。ASKAはひたすらうなずいていたといい、「また彼が危なくなったり、手を
出してしまいそうなときに助けたい」と支援を約束していた。
服役中と比べ、体重は10キロほど増えたという。「出てきた日、(ダルクの)近藤代表から最初にごちそうしてもらったのが、しゃぶしゃぶだっ
たんです。ダメだろうと(笑い)。手荒な迎え入れ方だったけど、今思えば楽だったなと。その味が忘れられません」と笑っていた。