ロンドン為替見通し=7月独ZEW景況感指数に要注目か
本日のロンドン為替市場のユーロドルは、7月独ZEW景況感指数を見極めながら、18日の欧州中央銀行(ECB)理事会に向けて動きづらい展開が予想される。
昨日は、5月ユーロ圏鉱工業生産が予想を上回ったことでユーロ買い要因になったが、本日は7月独ZEW景況感指数(予想:42.3)や7月ユーロ圏ZEW景況感指数のサプライズに警戒しておきたい。
18日のECB理事会では、6月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)が前年比+2.5%、コア指数が同比+2.9%だったことで、政策金利の据え置きが見込まれている。
本日講演が予定されているビルロワドガロー仏中銀総裁は先日、7月の理事会での利下げを主張していたが、本日はブラックアウト期間のため金融政策への言及は出来ないものの、講演の内容には警戒しておきたい。
ユーロドルの上値を抑える要因としては、フランス議会が単独過半数の政党がいないハングパーラメントに陥り、連立政権の先行きには不透明感が高まっていることや欧州委員会が、フランスに対して過剰赤字手続き(EDP)を開始すると勧告していることで、フランスの財政危機への警戒感が高まっていることなどが挙げられる。
格付け会社ムーディーズは「大連立政権が樹立されれば意思決定や債務管理がより困難になる」とし、信用格付けにマイナスと警告している。
ビルロワドガロー仏中銀総裁は、フランス議会がハングパーラメントに陥る可能性から、予算案や財政赤字への懸念を表明しており、本日の講演ではフランスの政情不安への言及が予想される。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0981ドル(3/8高値)
・ユーロ円:173.45円(日足一目均衡表・転換線)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0853ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:171.48円(日足一目均衡表・基準線)