【よろずのつぶやき by Wada】立つ鳥跡を濁す
東京勢が休場明けから市場に戻ってきた本日早朝、デイリーの相場を解説するビデオ撮影中の私の携帯には何件もの電話が同時にかかってくることに。「NHKのおはよう日本の特集を見たか?」というものでした。先週木曜日の6月米CPI後から3営業日、NY時間で続いた不自然なドル円の急落の答えがそこにはありました。
市場の需給やファンダメンタルズに沿って市場で決定される為替レートにあって、ファンダメンタルズに反した、無秩序な動きに対して、あくまでもレアなケースとして為替介入が実施され、当然のことながら、その実施については相手国の金融当局にも事前に了解を得るとの国際的なプロトコールからはかけ離れた、いわゆる、kanderventionが6月米CPI後と翌日の6月米PPI後、更には、週明けNY市場でのパウエルFRB議長の発言が伝わった後に実施されました。
市場からは「何故、ここで無理やりに」と首を傾げる声がほとんどだったわけですが、昨日もお伝えした通り、退任を前にした神田財務官のメンツを保つための、更には、「令和のミスター円の密着取材が放映されるまでの体裁を整えるため」の不可解なkanderventionだったことが分かった市場は、もはや「嫌気がさしている」様子。日経平均の暴落という副作用を引き起こしただけの、市場からのリスペクトを失うだけの、立つ鳥跡を濁す結果となったといったところです。
いずれにしても、ドル円は目先50日MAを意識した動きが続いているわけで、これも昨日お伝えした通り、kanderventionへの市場の対応はもはや、言わずもがな。同時に、米国でのトランプトレード、つまり、米金利のベアスティープニングを意識しながらの動きとなっていきそうです。