日経225先物は期待された支持線を次々と割り込んでおり、押し目狙いのロングが入りにくい。ボリンジャーバンドの-3σまで下げてきたことで売られ過ぎが意識されて、自律反発狙いの短期的なロングは入りやすいとみられる。ただし、バンドは急速に拡大傾向をみせており、バンドに沿った調整が続く可能性もある。2日の東証プライムの売買高は5月31日以来となる29億株超に達し、売買代金は連日で6兆円を超えていた。ポジション圧縮の動きが集中したこともあり、セリング・クライマックスも意識されてこよう。一方で、一段の下げとなると、1月以来の3万3000円水準が射程に入ってくる可能性もあるだろう。
そのため、オプション権利行使価格の3万3000円から52週線が位置する3万6000円と広めのレンジを想定する。52週線を突破してくると、底打ちの期待が高まり、週足の-1σが位置する3万7000円辺りがターゲットになろう。半面、3万3000円を割り込んでくると、1月安値の3万2740円が射程に入りそうだ。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.12倍に上昇した。25日、75日線が位置する14.09倍水準を上回り、200日線が位置する14.18倍まで切り上がる場面もみられた。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の弱い値動きが日経平均型の重荷となったが、東証プライムの値下がり数が連日で9割を超える全面安商状のため、相対的にTOPIX型のマイナスの影響が大きかった。今週はナスダック指数が26週線水準からリバウンドをみせられないと、ややNTショートに振れやすくなる可能性があるだろう。
2日のVIX指数は23.39(前日は18.59)に上昇した。4月19日の直近高値21.36を上抜け、一時29.66まで上昇する場面もみられた。2022年10月以来の水準まで上昇しており、20.00を上回る水準での推移が続くようだと、リスク回避姿勢が強まりやすいとみられる。
7月第4週(7月22日-26日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続の売り越しであり、売り越し額は1兆5674億円(7月第3週は8110億円の売り越し)だった。なお、現物は5659億円の売り越し(同2459億円の売り越し)と2週連続の売り越しであり、先物は1兆0015億円の売り越し(同5650億円の売り越し)と2週連続の売り越し。個人は現物と先物の合算で7802億円の買い越しで、3週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で3577億円の買い越しとなり、2週連続の買い越しだった。
経済スケジュールでは、5日に日銀金融政策決定会合議事要旨(6月13・14日開催分)、中国7月財新サービス業PMI、米国7月ISM非製造業景気指数、6日に6月全世帯家計調査、米国6月貿易収支、7日に6月景気動向指数、中国7月貿易収支、8日に日銀金融政策決定会合の主な意見(7月30~31日分)、7月景気ウォッチャー調査、米国新規失業保険申請件数、米国6月卸売在庫、米国6月卸売売上高、9日に中国7月消費者物価指数、中国7月生産者物価指数などが予定されている。