(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。前週の河野太郎デジタル相に続き、自民党の茂木敏充幹事長が22日の講演で「日銀は段階的な利上げの検討も含めて金融政策を正常化する方針をもっと明確に打ち出す必要がある」と話し、日銀の利上げに言及。30-31日に日銀金融政策決定会合を控える中、日銀の政策正常化への思惑が高まると円買い・ドル売りが優勢となった。
NY市場に入ると156.27円付近まで下げ渋る場面もあったが、米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入ると再び弱含む展開に。2時30分過ぎに一時155.58円と日通し安値を更新した。
なお、市場では「18日の安値155.38円がサポートとして意識されている」との指摘があった。
・ユーロドルは軟調。デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁はこの日、「9月は意思決定するには適した月である」などと発言。ECBが9月に追加利下げに動くとの思惑から全般ユーロ売りが広がると、24時前に一時1.0844ドルと日通し安値を更新した。
なお、ユーロポンドは一時0.8398ポンド、ユーロカナダドルは1.4932カナダドル、ユーロスイスフランは0.9669スイスフランまで値を下げた。
・ユーロ円は軟調。日銀の金融政策正常化への思惑が高まる中、円買い・ユーロ売りが先行。ECBによる追加利下げ観測も意識されると、さらにユーロ売りが進み一時168.84円と6月17日以来の安値を更新した。
・ロンドン株式相場は反落。特に新規の相場材料は伝わらなかったものの、前日の上昇を受けた利益確定の売りが優勢となった。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られたほか、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が値下がりした。
・フランクフルト株式相場は続伸。前日の米国株相場の上昇を受けて独株にも買いが波及した。個別ではザルトリウス(7.73%高)やSAP(7.15%高)、フレゼニウス(4.47%高)などの上げが目立った。
・欧州債券相場は上昇。ECBによる追加利下げ観測を背景に独国債に買いが入った。