元気な人、つける必要ない 久住英二さん(内科医)
医師・久住英二さん
1973年生まれ。専門は血液内科。医療弱者が受診しやすいよう駅ビルにナビタスクリニックを開設。感染症にも詳しい。
日本では「予防策」のためのマスク着用が、2009年の新型インフルエンザ流行や花粉症対策などで広まりました。新型コロナウイルスの感染拡大で、いまや公共の場でマスクをつけていないと逆に注目され、「非常識」と思われてしまいそうです。
しかし通常のマスクには、感染症から身を守る効果はあまりありません。
構造上どうしても隙間ができるし、直径30マイクロメートルの花粉の侵入は防げても、0・1マイクロメートルの新型コロナウイルスは通してしまいます。気密性が非常に高い「N95マスク」もそうです。そもそもN95マスクは息苦しく、長時間の着用は厳しい代物です。
またウイルスは鼻、口だけでなく目からも入ります。マスクをしていてもゴーグルをつけなくては、「頭隠して尻隠さず」となります。
つまり、マスクは予防策ではあ…
https://www.asahi.com/articles/ASN2Q3JMLN2KUPQJ006.html