〓西暦817年~821年の三一権実争論において『五性各別』を根本教義とする法相宗の徳一国師が、東北の蝦夷(えみし)を『無性』(根っからの無法者)と断じ、征夷大将軍 坂上田村麻呂 以降 大和民族(歴代の征夷大将軍)による本格的な蝦夷(えみし)討伐を正当化した。
〓だが16世紀末に徳川家康に取り入った東北の蝦夷(えみし)で天台宗の悪坊主である南光坊天海が徳川家康 以降の征夷大将軍を丸め込むことに“成功”し、徳川幕府の征夷大将軍による蝦夷(えみし)討伐が全く行われなかった。
〓そればかりか“資本主義による日本近代化”を断行しようと明治維新に踏み切った薩長土肥の大和民族新政府に対して、(北海道を植民地化する計画を温めていた)ドイツの武器商人シュネルから最新兵器を手に入れた東北の蝦夷(えみし)は、松平容保や酒井玄蕃など徳川の残党を押し立てて反乱を起こした(戊辰戦争)。
〓新興ブルジョアを潰して財産を没収する目的で旧ソ連共産党の独裁者スターリンが『第1次五カ年計画』を断行(1928年~1932年)。
〓新興ブルジョアを潰して財産を没収するスターリンの『第1次五カ年計画』を猿真似して『国策デフレ』を強行した井上準之助や団琢磨 等 一部の政党政治家や江戸時代を懐かしむ三井財閥の財界人によって昭和恐慌が発生。
〓すると“資本主義による日本の近代化”という明治維新の理念を覆そうと企む井上準之助や団琢磨 等 一部の政党政治家や江戸時代を懐かしむ財界人の『国策デフレ』に反発した青年将校 等が『昭和維新』をスローガンに二・二六事件(軍事クーデター)を引き起こした(1936年)。
〓だが“もう一度 資本主義による日本近代化という明治維新の理念に立ち返ろう”と訴えた大和民族の若手将校による『昭和維新』クーデターは失敗。
〓アジア大陸では、根っからの無法者である東北の蝦夷(えみし) 石原莞爾が暴走して独断で満洲事変を引き起こし、憲兵隊を率いる東条英機が これを援護した。
〓石原莞爾が引き起こした満洲事変を援護するのに憲兵隊が極めて効果的だったことに味を占めた東条英機は、二・二六事件が鎮圧されると、その機に乗じて(1) 戊辰戦争 以来 軍部を牛耳ってきた大和民族(薩長土肥 藩閥)の一掃と(2) 青年将校による軍事クーデターの再発防止という大義名分を掲げて指揮下の憲兵隊を総動員した。
〓こうして憲兵隊の指揮命令権を握り『統制派(日本版ファシスト党)』を率いた東条英機が戦前日本で政権を掌握。
〓日独防共協定は元々 反共政治協定に過ぎなかったが、東条英機の主導で反米・極右軍事同盟に大転換。
〓根っからの無法者である東北の蝦夷(えみし)たる東条英機の『統制派』は、 あれよあれよという間に狂人ヒットラーのナチ党と反米・極右軍事同盟を結ぶと無謀な太平洋戦争に突き進んで行った。
〓21世紀の日本で未だに東北の蝦夷(えみし)が流布する“悪しき東北史観”が蔓延している:
・曰く「日本人は単一民族だ」
・曰く「徳川家康公は無能な室町将軍が放置した戦国時代を終わらせ260年間の天下泰平を築いたヒーローだ」
・曰く「『東北の蝦夷(えみし)を率いて(大和民族の支持を集めた)持明院統と戦った北畠顕家の大覚寺統(南朝)が正統な皇統』と記した水戸黄門の『大日本史』こそ永久に受け継がれるべき正しい皇国史観だ」
・曰く「東北の蝦夷(えみし)を率いて(大和民族の支持を集めた)持明院統と戦った『神皇正統記』の著者 北畠親房の嫡男である北畠顕家の大覚寺統(南朝)こそ正統な皇統だ」
〓呆れたことに、日本の公式の皇統譜も未だに“悪しき東北史観”に汚染されており、