中学に進学する頃、孝志は不安でいっぱいだった。
「近隣の小学校から中学で一緒になる子はどんな子たちだろう。
喧嘩を売られないだろうか」そんな不安は見事に的中した。
喧嘩を売られて、顔面を殴られ孝志は
前歯を折られてしまった。
孝志は喧嘩に負けたのだ。
その日から孝志はいじめられる日々を過ごした。
教科書にコーラーを掛けられたり、
後ろから跳び蹴りをされたりした。
隣町との喧嘩には駆り出された。当時の少年法では
刑事処分の可能年齢が16歳以上だった。彼らはそれを
理解して暴れ回っていた。
孝志は身の危険を感じて中学校に行くことが苦痛だった。
でも、学校には行くものだという固定観念に縛られていた。
そして、大人に助けを求める術を知らなかった。
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