オランド仏大統領、理髪代月115万円 公費の無駄遣いと国民怒り
【7月14日 AFP】サイドは短く刈り込み、薄くなったトップはきっちりとなでつけ──。フランスのフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領のヘアスタイルは常に完璧だが、 そのための経費は桁外れなようだ。
大統領が毎月、理髪師に約1万ユーロ(約115万円)を支払っていることが13日、地元週刊誌カナール・アンシェネ(Canard Enchaine)の報道で明らかになった。
政治家や著名人の髪形をめぐっては、米大統領選で共和党の候補指名が確実なドナルド・トランプ(Donald Trump)氏、前ロンドン(London)市長で英新外相に任命された ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)氏らが話題となってきたが、不人気なオランド氏が注目を集めることはこれまでなかった。
しかし、カナール・アンシェネがオランド氏の散髪を手掛ける理髪師「オリビエ・B」氏の契約書を誌上で公開したことで、 社会党出身である同氏が理髪にぜいたくな出費をしていることが判明。公費の無駄遣いだなどと国民の間で怒りを呼び起こしている。
ステファヌ・ルフォル(Stephane Le Foll)政府報道官は「疑問は理解できるし、様々な判断があることも理解できる」としつつ、 オランド氏の理髪師の月給が9895ユーロ(約114万円)に上ることを認めた。自身もロマンスグレーの前髪を斜めに流した ヘアスタイルがトレードマークのルフォル氏は「調髪は誰だってする。そうじゃないかね?」と付け加えた。
ちなみに、オランド氏が大統領として受け取る報酬は年17万9000ユーロ(約2080万円)で、月給に換算すると1万4900ユーロ(約173万円)となる。
ツイッター(Twitter)上では仏極右政党、国民戦線(FN)のある議員がオランド氏を「国王陛下」と皮肉ったほか、 「彼の理髪師が稼げるように」とアフロヘアやマレットヘア(80年代に流行した襟足だけを長く伸ばす髪形) にしたオランド氏の合成写真があふれかえった。