[部下が] ............. 佐野氏は「社内での連絡体制がうまく機能しておらず、スタッフ教育が不十分だった。代表である私自身としても責任を痛感している」と謝罪した。
[部下が] .............
2013年09月01日(日) フライデー
論文ねつ造で辞めた東大教授「福島で(反省)ボランティアの日々」
「両親が福島県出身ということもあり、被災地の役に立ちたかった」と語る加藤氏。東大農学部出身だ〔PHOTO〕吉田暁史
「毎晩酒びたりで、アル中の一歩手前まで落ち込んだこともありました。いまでも精神安定剤がないと眠れないほど、動揺しています。とにかく申し訳ない気持ちでいっぱいです」
東京大学・分子細胞生物学研究所元教授の加藤茂明氏(54)は、本誌の取材に涙ぐみながら頭を下げた。「東大開学以来、最悪の不祥事」といわれる論文改ざん・ねつ造問題の責任者である。
7月25日、東大の内部調査委員会が、加藤氏のグループの論文165本のうち、43本にデータの使い回しや合成の疑いがあると発表した。本誌が入手した調査資料には、「明らかな改ざん・ねつ造」「悪意をもって多重使用した可能性が高い」という報告が並んでいる。加藤氏は日本を代表する分子生物学者であり、一連の研究には20億円を超える公的研究費がつぎ込まれてきた。今回の不祥事は、東大全体の信頼を揺るがせている。
「私の管理が甘かったので、研究室の一部のメンバーが暴走してしまった。言い訳がましいかもしれませんが、私はずっと性善説で生きてきました。部下の一部が論文データを改ざん、ねつ造しているなんて思いも寄らず、チェック機能がまったく働いていませんでした。私自身がアナログ人間なので、画像処理でデータが操作できるなんて想像もできなかった。すべての責任は私にあります」