カサットが愛した日本美術
印象派の画家たちが浮世絵から影響を受けたことは広く知られていますが、カサットも例外ではありませんでした。1890年にエコール・デ・ボザールで開かれた浮世絵展で喜多川歌麿や鳥居清長の作品に感動し、女性の風俗を主題とする多色刷り銅版画を制作しました。浮世絵から学んだ平面性や画面構成、形態の単純化を油彩画にもとりいれ、母子を主題とする独自の画風を確立しました。カサットは自身でも浮世絵版画や屏風絵をコレクションしていたことが知られています。本展では、画家が愛した日本美術の作品を紹介します。