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考 察
本報告では、デルタ流行期〜オミクロン流行初期(BA.1/BA.2流行期)における
呼吸不全を伴うCOVID-19肺炎および人工呼吸器を要するCOVID-19肺炎に対する予防効果を検討した。
デルタ流行期においては、呼吸不全を伴うCOVID-19肺炎および人工呼吸器を要するCOVID-19肺炎に対して、
ともに非常に高い有効性(点推定値:それぞれ96%、>99%)を示した。
オミクロン流行初期においては、2回接種後6ヶ月以降で、呼吸不全を伴うCOVID-19肺炎に対しては
低下したが(点推定値:42%)、人工呼吸器を要するCOVID-19肺炎に対しては高い有効性(点推定値:92%)で
あった(ともに信頼区間が広く解釈に注意が必要)。また、ブースター(3回目)接種により、
呼吸不全を伴うCOVID-19肺炎および人工呼吸器を要するCOVID-19肺炎に対して、
ともに有効性が高まった(点推定値:それぞれ86%、>99%)。