あかねはここからしばらく様子見だな
社会的権威がしてきた理不尽な仕打ちをネタに昇華して客を笑わせることが噺（芸）として悪いとは正直思えん
そのことに裏方の事情を知る者らが個人的な抵抗を感じるというのは噺の内容そのものとは全く別でそれぞれの個人的な問題でしかない
実際あの話を聞いた客は大いに笑って楽しんだわけだし客が裏方の事情など知る由もないし知る必要もない
本来、芸として問題にされなければならないのは（作中でも指摘されていたように）肩書き的に上級者つまり権威側が下級者に芸で一本取られたことに動揺して裏方含めその場座を上手く笑いで盛り上げられなかったこと
健全な芸事の世界ならあの後講座に上がった上級者が（例えば旦那が小僧にやりこめられるなどの話で）更に一段上の芸を見せて下級者を唸らせ、文字どおり裏も表もおあとのよろしさで〆る実力がなかったことを咎められるはずなんだが
そういう本物の芸事世界には程遠いサラリーマン的序列の芸能事情をここからどう処理して行くかが見もの